相手が人型なら精霊だって食べてみせる! 『食人女子高生探偵外伝〜食人る賢者のシュライブヴァーレ〜』

  • タイトル:食人女子高生探偵外伝〜食人る賢者のシュライブヴァーレ〜
  • サークル:おるれあんず

食費不足で満たされない食欲を紛らわせるため、
スプーンと間違って購入したスプーンペンで食べ物の絵を描くいすな。

そんな折にペンから一体の精霊が顕現し・・・
漫画とラノベの単行本計三冊同時リリースによって、
華々しく商業デビューを果たした星屑7号氏が以前より手掛けていた本シリーズ。
今回は番外編ということで同人作品と商業作品のキャラが入り混じり、
お祭り騒ぎのようなバトルをゆるめの雰囲気の中で繰り広げています。
日常パートを離れるとかなりダークな空気溢れる作品ばかりなので、
セルフコラボでどんな風になるのかと思いきや、
本作オリジナルのキャラまで登場したりするコメディ色に溢れてました。
ハエトリソウさんの出番はシュライブヴァーレ本編にはきっと・・・無い。
いすなと関わってしまったせいで災難に見舞われる不憫なキャラですが、
喋り口調とかけっこうツボったので今回きりで終わるには惜しいなー。

それと小説パートにはシュライブヴァーレ本編から
宇佐美さん&アルメリアが出張登場してたりするけども、
これが同じ世界を共有しているのだとしたら本編での希望を持ってもいいでしょうか?
1巻ラストであんなことになっちゃってますからねぇ・・・


とにかく食って食って食いまくる。
内容は漫画パート2本と小説パート1本の3エピソード収録なのですが、
どのエピソードでも食べることこそ我がアイデンティティと言わんばかりの勢いで、
それこそ親の仇のような勢いで食べまくり。
実際そういうキャラだし、タイトル通り人間を食べたシーンもかつてはあったから、
本編を知っていればいつものいすなさんだと安心するくらいですが、
商業作品から入った人にとっては驚きかもしれませんね。
さすがに人間は食べないにしても、ハエトリソウのトランクを食べる、
国産霜降り和牛30kg調理イベントで全部食べつくさんと意気込む、
二郎的な店で圧倒的な盛りを一瞬のうちに完食する。
作品間を跨いでも一切のぶれなさと無敵っぷりを発揮するいすなさんさすがです。
最初に空腹が限界で絵に描いた食べ物で妄想してるけど、
もっとヤバい状態にまでなったら描いた紙ごと食べるなこれは間違いなく。
アイゼンブルーメとの契約者は残酷な死を迎えるって設定だけど、
いすなさんの場合、餓死以上に残酷なこと有りえないでしょうね。