言葉の30分一本勝負(?) 『矢澤西』

突然絵里からネットラジオ番組への出演オファーを持ちかけられたにこ&真姫。
戸惑いながらも了承した二人を待ち受けていた収録内容とは・・・
早い刊行ペースと突き抜けたネタの数々で、
ここ数年で人気急上昇中(と思ってる)の本サークル。
今回はラブライブ!ネットラジオという、
ありそうであまり無かったネタで攻めてきており、
当初は百合的な話なのかなーなどと思っていたのが、
読み終わってみれば冬の新刊で一番笑ったのが本作でした。
全体的に絵里さんが中の人繋がりでレールガンを歌い始めたりとフリーダムすぎて、
一度読んだ後だと表紙とかに小さくドヤ顔で入ってるのを見ただけで既に面白い。

ラジオネタって元々声だけのものを表現する難しさがあるけれども、
だからこそハマると強烈なインパクトを放つものですね。
タイトルの元になってる洲崎西をこれで知って聴いてみて、
なるほどこれは面白いかもとリスナー化してもいいかなーなどとも思ったり。
とりあえず55回だけでも聴いておくか・・・
ラジカセでアンテナ立てて聴いてた高校〜大学時代とか、
放送委員会で毎日こういう機材を触ってた小学時代が懐かしくもなりました。


トークもさることながらネタはまさに場外乱闘。
最初の数ページは収録するに至る経緯が淡々と進行しているのですが、
文字通りこれが嵐の前の静けさだったと言いますか、
いざ始まると共に怒涛の如く押し寄せるネタへの地盤固めでした。
コース料理もいきなりメインじゃ重すぎるからこそ、
最初はスープや前菜で調子を整えるものですし。
そういう意味ではネタの数々こそ強烈にぶっ飛んでいるものの、
全体的な構成は基本に忠実に起承転結がはっきりしていると言う、
完成度の高さを垣間見ることができますね。
要するに何が言いたいかって、
不意打ち気味に叩き込まれたラーメン三銃士ネタで盛大に吹いた。

二人にこの格好させた絵里さん自身が笑ってるし・・・
勿論収録開始後も下ネタから賢者タイムなものまでノンストップ。
確かにこれは読むラジオ番組そのものでした。
そしてオチからするに・・・第二弾を期待してもいいのでしょうか?
と、内心続きをワクワクしてる自分がいた。