迫り来るフラグ展開の猛攻 『しなこいっ』 4巻

しなこいっ? (CR COMICS)

しなこいっ? (CR COMICS)

3対3の同時多発バトルもそれぞれがそれぞれのヒロインの下へと到達することで、
ひとまずの決着を見ることとなるが、互いの損害は甚大であり・・・

短剣道ヒロインと言う新境地を切り開いた本作も4巻目。
前回は最初から最後まで全編バトルで大いに盛り上がりましたが、
今回は戦い終わって日常パートが中心となり、
しばし忘れかけていたコメディタッチのノリが戻ってまいりました。
本当に前回のバトルと同じ作品を見ているのかと思ってしまうくらい、
笑えるシーンも非常に多いですね。
新キャラも登場して日常らしさを盛り上げ、
バトル時との違いを際立たせるために機能していますし、
これからに繋がる伏線も更なる熱いバトルの予感を漂わせていて、
平穏な日常であるからこそ語られるものが盛りだくさんです。
そういう意味では表紙とカバー下は遊び心が満載とも言えますね。
桜⇒虎春⇒鯨ときた今回の表紙は初の男キャラになる乱歩なわけですが、
カバー下には何と女性化してみたら普通に美人だった彼の姿が。
実は本編に出てくるどの女性キャラよりも胸がデカいんじゃないんでしょうか。
順番からすると次の表紙は祥乃あたりになるのかなー。
いきなり師範とか出てきたりするとネタとしては最高ですが。


戦うその姿は美しい、しかしそうではないときの君もまた美しい。
とにかく素直にヒロインが可愛いと思えますね。
結果として龍之介に助けられる形となった桜が顔を赤らめて例を言う姿なんてねぇ?

デレ時のさりげないリアクションはやっぱりくるものがありますよ。
かと思ったら女心のおの字もわからないような朴念仁の龍之介ですから、
桜がいない間に部屋に上がりこんで掃除して、あまつさえ下着まで・・・
このときの反応がまた見ていてニヤケずにはいられないわけです。

服とかクッションでバフバフやりながらのポカポカなんてシチュ、浪漫だねぇ。
それにしても龍之介にしても和巳にしても完全に『主夫』ですね。

特に和巳は絶対そっちの気がありそう。
一方で敵でありながら、鯨と乱歩のコンビもこれまた見ていてニヤける素敵っぷり。
龍之介とは違って乱歩は非常にストレートですから、
戦線離脱する際にも鯨のことを迷わずお姫様抱っこですよ。

嗚呼このときの鯨の表情を見てみたい・・・
当の鯨自身もやっぱり五体満足じゃなくて瀕死の重傷だった乱歩に対し、
人工呼吸をしようと迫る様子が最高すぎる。

このあたりはさすが元ヒロインの面目躍如ですね。
※毎回言ってる気がしますが、鯨は本作開始以前に黒マ王で読み切り掲載された屋上読書同盟のヒロインです


ガチでバトル全開だった前回の分を放出するかのごとく、
とにかく見ていて笑える展開とシーンの連続です。
龍之介と祥乃の戦いで未回収のままのビー玉とワイヤーすら、
関係ない人たちにとっては一つのネタ要素になってしまうのです。
ワイヤーに引っかかってすっ転ぶ玲子、こいつぁいいシャチホコだ。

ぃゃ本当に玲子&ミーコの二人は日常パートの象徴であり、
コメディ要員として欠かせませんわ。
新キャラではクラスメイトに優さんが出てきたけど、
彼女の語る剣道部メンバーも出てくればもっと話の幅が広がりそうだなー。
そして天然すぎて素がコメディ的な思考になってしまってる龍之介。
今回話の流れで桜の家に住み込むこととなったわけだけど、
同居ものとしてお約束のお風呂でばったりなシーンも、
桜じゃなくて龍之介の方が裸担当だったりすると言う・・・

股間のドラゴンは強いですよー。
勝手に桜の下着を畳んで収納してしまっている件についても、
次の回の扉で畳み方講座が描かれていたりするくらいの徹底ぶり。
ぃゃ、普通に本作を読むであろう層には絶対無駄知識でしょうこれは・・・