性的な意味での挿入的なアレ 『こみっく☆すたじお』 4巻

こみっく☆すたじお(4)<完> (ヤンマガKCスペシャル)

こみっく☆すたじお(4)<完> (ヤンマガKCスペシャル)

本気でデビューへ向けての活動を開始し、
それまでいちこさんに手を出さないと決心した相原。
ゆっくりながらも夢の実現に進む中で今の生活が終わる時が訪れ・・・

白石×あきら様のコンビが好きすぎて近しいキャラで漫画業界を描いた本作。
最終巻となる今回は業界のメタ的な話は少なめに、
本格的に相原といちこさんの関係を掘り下げる一大ラブコメへと昇華されました。
元々いちこさんのデレっぷりは凄まじくて普通にラブがコメってたりしましたが、
これで最後だからいけるところまでいったれって感じで、
大人になりきれていない大人たちの大人の恋愛が描かれ、
一線を越えたいのに越えられないもどかしさが満載でした。
終盤での急展開からラストの結末に至るまでも魅せてくれるし、
しっかりと最後は全てが丸く収まる大団円で終わってくれたし、
こうなってほしいって思った通りの結末になってくれて、
幸せすぎて涙が出てくる。
本当のリア充ってのは爆発しろだの僻みの感情さえ思わせずに、
逆にお幸せにと送り出したくなるような人たちのことを言うと思うんだ。
業界モノ作品もメタ的な話を描くだけではないという新機軸を打ち出してくれましたね。
常に進化し続ける可能性ってものを見せてもらいました。


何事にも全力で打ち込んできた日々の終焉の時・・・
お祭りのような日々というものがいつまでも続くわけもなく、
いよいよ相原の夢が叶いそうになってやってくる急展開。
こういうクライマックス直前での急展開は王道だけど、
やっぱり見ていて熱くなりますよね。
職業モノとしてもラブコメとしても。
いちこさんの連載終了⇒一方的な別れ⇒後追い告白⇒ゴールイン
って流れも直球勝負。

最後のチャンスでこれを逃したら次は無い、
残された時間も少ない、急げ若人よ。
最後の告白に向かうシーンって好きなんですよ。

ぃゃー盛り上がったわー。
と、ラブコメ中心の今回ではあったけれども、
メタ的な話でしっかりと痛いところをピンポイントで突いたりもするんですよね。

個人的な趣味ではない、仕事として漫画を描く以上は、
ただ描くだけではなくて内容も伴わなくてはならない。
絵と話の両立は難しいところではありますけどね。
片方が欠けただけで購読意欲って激しく減退したりするものですし。


ついに訪れる結ばれる時!?
割と際どいお色気シーンはこれまでも多々描かれてきましたが、
今回はついに・・・
ぃゃ、本作ってそういえば漫画業界ものでしたっけと、
本来の作品の方向性を忘れてしまうくらいにラブコメとお色気の要素が強いです。
最初からして誰も見てないと思ってるのをいいことに、
パンツを履き替えようとしてたりしてますからね。
返す刀で温泉回に突入して二人で一緒に風呂に入ったりとか、
とにかく最初から最後までアクセル全開インド人を右に状態。

実際、二人とも成人してるし相原よりもいちこさんの方が年上なわけだから、
法的には全く問題なくて合法ロリって便利だよね。
作中ではあくまでもダイジェスト的な描写ではあるにせよ、
濡れ場までしっかりと・・・

何だかんだ言ってもそういうシーンまではいかないだろうなーとか、
帯書きの「挿入」って表紙と連動して籍を入れる程度だと思ってたら、
めっさガチの本当に文字通りの性的な意味だった罠。
確かに温泉回からして本番一歩手前のかなり怪しい感じでしたからね。
最終回で結ばれるってのも必然ってことですか。
本編ではエピローグとして2年後にどうなったかが描かれているけれども、
更に数年後の後日談まであれば秋乃と桜塚先生もこんな風になったのかな。
そっちも見てみたかったという意味ではこれで終わりなのが残念でなりません。
カバー下では完全に負け組だし。
でもこういう立ち居地だからこその関係なのかもしれませんね。