とうとう表紙から・・・ 『ゆるゆり』 5巻

ゆるゆり (5) (IDコミックス 百合姫コミックス)

ゆるゆり (5) (IDコミックス 百合姫コミックス)

相変わらずの平々凡々とした日常生活を送るごらく部と生徒会の面子。
時代はついに彼女たちにスポットを当てた・・・
2巻目の帯でネタにしていたアニメ化が本当に決定し、
公式で猛烈プッシュが展開されている本作。
先日本作オンリーの増刊が出たのを皮切りに、
3ヶ月連続で単行本刊行とかとにかく熱いことになってます。
それだけポテンシャルが高いということであり、
如何にアニメ版への期待度が高く、
一大勝負と言わんばかりの本気っぷりが窺えますよ。
と言うか、週刊連載作品でも大抵は2ヶ月に1巻ペースの中、
2ヶ月連続ですら珍しいのに3ヶ月ってマジですか・・・
平仮名4文字タイトル、ゆるい学校生活もの、百合、
意外とシュールで安定して笑えるギャグと、
確かにいいとこ取りしてうまく混ぜ合わせてますからね。
まだ栄光と伝説へのロードは走り始めたばかりです。
ついでに眼鏡をかけた結衣の破壊力が高かった。


ゆるいのにアグレッシヴなギャグによる攻勢。
百合とかそういう要素を差し引いても普通にギャグとして楽しめます。
強烈なデカいやつが来るってパターンではなくて、
要所要所でいちいちクスリと笑わせてくれるって
小出しにしてくる焦らしがニクいぜって感じのパターンで。
そうして見てみるとやっぱ小ネタが多いんですよね。
風呂に入った後に立ち上る湯気を闘気とかオーラ的なものに見立てて〜って身に覚えがありすぎる。

リアル厨二だった頃の何かをくすぐってくるなー。
他にもごらく部面子が揃って吐血して・・・

※トマトジュースです
何故こうも一度はやったことがあるようなネタを取り揃えて、
かつての思い出を掘り返してくるとですか!?
身に覚えがあるようなネタもさることながら、シュールなネタもまた然り。
何気にツボったのがミラクるんの1シーン。

今日の弁当は味噌キャベツだー♪ってをぃ!
いいのかそれで!?
ネタとはちょっと違うけど、自販機にまつわる豆知識は思わず関心してしまった。

飲みたいやつを選びきれなくて同時押しってのも誰もが一度は通る道。
実は同時の場合に優先順位ってものがあったとは思わなんだ。
てっきりコンマ秒単位までの差まで見てるんかと思ってた。


次第にフェードアウトへと近付く名目上の主人公と、
頭角を表してきた当初影の薄かった人たちの栄光と凋落。
もうすっかり影が薄いことすらネタになってしまっているあかりですが、
今回も安定の身体を張った影の薄さっぷりでした。
そもそも表紙からして、今までの変遷がかなりキてますからね。
1巻では一番前面で目立っていたのが、2巻で既に一番後ろにポジショニングされ、
余白埋めくらいの扱いだったり、顔が見切れてたりしながらやって来た今回。
・・・あれ?あかりは?
まさかとうとう表紙からもアッカリ〜ンされちゃったのか!?
ぃゃ、帯の下にほぼ全面に出ているから本当にいないわけじゃないけど、
帯を付けるとちょうど全部隠れてしまう絶妙な位置は
如何にそういう扱いの存在であるかを物語ってますね。
目次のキャラ紹介でも『もはや主人公と言うのが憚られる』って・・・
ここはむしろ今でもまだちゃんと主人公としては位置付けられていることを喜ぶべきか。


逆にキャラが確立されてきて一気に個性が動き出したのが櫻子&向日葵。
双方ツンデレの喧嘩友達な間柄の組み合わせで、
2巻時点での人気投票ではそれぞれ6位と7位で低位置争いをしていた二人ですが、
今もう一度投票を開催したら順位はかなり変動するでしょうね。
特に櫻子のぶっ飛びっぷりがやべぇ。
開幕からごらく部の京子、生徒会の櫻子との立場を知らしめる一齣以降、
ポスト京子としてのボケキャラロードを絶賛爆走中ですよ。
ボケキャラだけど成績はいい京子と違ってこっちは本物のアホの子だし、
一気に櫻子株が上がったわー。

アホの子なのに間違いないけど、向日葵を独占できなくて焼きもち妬くところも可愛かったし。
向日葵の方は本人よりも一話だけ出てきた妹が凄まじい。

露骨に櫻子の胸がひんぬーであることに言及しまくりで、
幼いながらの無自覚毒舌っぷりが将来とんでもない大物になりそうな香りを漂わせてます。
これくらいの歳の子相手って怒るに怒れないからなぁ。