新たなるステージへ夢幻召喚(インストール)! 『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!』 1巻

8枚目のカードをやっとの思いで倒したのも束の間、
謎の乱入者たちによる介入に巻き込まれたイリヤたちだったが・・・
2weiの衝撃的な結末より始まった新シリーズとなる本作。
前回アニメ化決定の報のみが通じられて以降、
大きな動きも特に無いまま次巻が登場してしまった罠。
気が付けば通巻8巻目というロングヒットになってきてますが、
いよいよ最終章に突入か!?って感じに盛り上がってますね。
公式にアニメにコミカライズに二次創作に、
色んなイリヤを見てきたけど、
その中でも本作が最も可愛いと思ってるので、
存分に堪能できるって意味では喜ばしいことです。
明らかになる謎もあれば謎だらけの新キャラも登場したり、
常に限界ギリギリのバトルもさっそくクライマックス感出まくりですよ。
と、これだけ盛り上がってる中でもしっかりとギャグの要素も盛り込んでいて、
ギャップを楽しめるのも相変わらず。
さて次はアニメの続報が来るのが先か、
それとも続刊が登場してしまうのが先か。
このあたりすらネタに思えてしまうあたりがさすがです。


意識が醒めたとき、世界は一変していた。
前回の時点でFate本編でも重要なファクターとなる、
平行世界の概念が登場したりしていましたが、
今回の舞台となるのは元々美遊が存在した世界。
バトルものでクライマックス間近になってきてから、
敵の本丸がある異世界で戦うことになるって展開は鉄板ですね。
街は半壊、住人の姿は無く、季節も夏から冬になっている。
これがまた今までと何もかもが正反対すぎて、
「日常」ってものが終わりを告げてしまったんだなと思い知らされます。
こっちの世界で何が起こったのかは今後の焦点になりそうな予感。
乗り込んだ先でまさかの人物との出会いもありますしね。

幽閉されていた美遊の兄を名乗る人物、
見るからにこちらの世界の士郎のようですが、
自身を悪と認めたりするあたりも本来の世界とは正反対で、
一体何をやらかしたのかも気になるところです。
だから以前美遊が士郎のことを「お兄ちゃん」って呼んでたんですね。
それが2weiの1巻だったから5巻越しとか壮大な伏線でした。
そしてこっちの世界にやって来たイリヤが出会った最初の人物。

記憶が無いからなのか素なのかはわからないけど、
現状かなり残念なアホの子な田中さんの正体もキーになりそう。
覚醒したら戦闘マシーン化しそうだし。


最初からクライマックスのバトルシーン。
Fate本編でもそうだったけど、
苦戦っぷりが輪をかけて激しいことになってますね。
本シリーズも今まで全ての戦いが限界ギリギリで、
死線の上で何とか掴み取った勝利しか無いので、
今回もそう簡単にいくわけないと思ったら案の定。
本当に毎回敵の描写が絶望的なまでに圧倒的だなぁ。

まさかの子ギルという意外すぎる上に頼もしすぎる仲間が出来たはずなのに、
それでもまともに勝てるビジョンが全く見えないってどういうことなんでしょう。
だからこそ立ち上がり奮起するシーンが燃えるんですよ。
変身すらできない中で敵と遭遇する詰みの状態から、
何とかルビーと合流して変身するくだりは熱すぎる。

(凛&ルヴィアとかバゼットとかも飛ばされてきてるかも?)
しっかりと新たな能力に目覚めて使役するあたりも、
如何にもな型月的で押さえるところを押さえてますよ。
相手二人がどの英霊の能力を使っているかも判明したことだし
(察しがいい人は初登場時の格好とか武器の形状で気付いてると思いますが)、
次回はイリヤvsベアトリスを中心に大盛り上がりしそうで楽しみですね。
子ギルvsアンジェリカの「王」対決もどうなったのやら・・・


一切の油断すらできぬ世界においても笑いの神は降臨。
ある意味エインズワースの連中よりも強そうな言峰には笑った。
神父じゃなくてラーメン屋の店主になってるし、
案の定出てきたのはラーメンじゃなくて麻婆豆腐だし、
むしろ神父よりもこっちの方が全然似合ってるし、
行き倒れを助けたかと思いきやしっかりとラーメンの料金は請求するしで、
存在そのものがツッコミどころ満載すぎですよ。

「辛そうで辛くないむしろ辛かったことを脳が認識しようとしてくれないラー油」って・・・
つまり辛すぎて感覚すらすっ飛ぶってことじゃないですかー!
もう全部言峰に任せちゃえばいいと思うよ。
本編は言峰の存在が大きすぎてギャグ要素のほとんどを持っていった感じですが、
番外編ではクロや美遊も交えた面子が頑張ってます。
大河の宿題があまりにも過酷すぎる。

こんな出題ばっかされてた日にゃ大人になる頃にはスレること間違いなしです。
あとは恒例の巻末コーナーでえのき茸で白飯が食いたくなった。