鬼燈の島 4巻

『嘘』を吐いていたのは・・・


島を脱出するために逃げる子供たち、追う大人たちの命を懸けた鬼ごっこも本巻にて完結。
大人側では園長が死に、子供側でもシュウが崖から転落し。
互いに犠牲者が増える中、強まっていく殺意。
今回で完結と言うことで、これまでに出てきた犠牲者たちの
不可解な状況の死因、学校の隠し部屋の謎等、全てが明らかになるのですが、
このオチは意見が分かれそうなところですね。
何と言いましょうか、誰が嘘を吐いていたかと問われれば、
それは本作そのものではないでしょうかと答えます。
正直唖然としてしまいました。
実は最後のあとがきで『それ』とわかる描き方をしていたとカミングアウトしているので、
その違和感に気付いていれば最初からオチは読めたのかもしれませんけど。
とは言うものの、オチがわかったからこそであって、
それに至るまでの緊張感は何者をも信じられない虚偽心と緊迫感に溢れてました。
ただ一つだけ、最大の謎だけを残した結末は各々の判断に委ねられるところですね。
『果たして本当に幽霊はイメージで想像していただけの存在だったのか』


こういうホラー系の作品となれば、命を脅かすモンスターの存在です。
それがただ一人、明確な殺意を持っていた桑館。

初音に猥褻行為働こうとしてたりとガチの変態行為もしていた前科もあるし、
こいつだけはヤバい。
最後の最後まで立ちはだかってきた様は完全にホラー映画のラストシーンみたいです。
逆にそこまで追い詰められたシーンだからこそ起こった大きな動きも。

立った!クララが立った!もとい喋った!初音が喋った!


今回の巻末番外編でメインになっていたのが
桑館にセクハラされ、心には信用されずに殺されかけてと、
(でもこんなイっちゃった目で見つめられたら・・・ねぇ?)

ある意味作中で一番不幸だったかもしれないユキノ先生中学生編。
実に中学生日記でした。
一箇所突っ込まずにはいられない箇所はありましたが・・・

ぃゃ、アプローチするためとは言っても全裸で飯を食うな!