あんぐら 1巻

あんぐら (1) (IDコミックス 4コマKINGSぱれっとコミックス)

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ノンフィクションに限りなく近いアンソロ作家の日常。


主人公の結衣は女がてらに美少女ゲーのアンソロ作家を営む一漫画家。
彼女が住むアパート『河根荘』の住人は何故かアンソロ作家ばかりで・・・
タイトルだけ聞くと何だかアンダーグラウンド的な代物を想像してしまいますが、
その実はアンソロ作家の日常風景を、アンソロ作家出身だからこその視点で描いた漫画家ものです。
成程、『アン』ソロジー作家『ぐら』しを略して『あんぐら』ってことなのかな?
最近ではけっこう作品数も増えてきて、
それほど珍しくはなくなってきた漫画家を主題としたジャンルですが、
そこをあえてアンソロ作家と言う、非常に狭義に幅を狭めたのが最大の特徴ですね。
描く作品は基本原作あり、だけれども同人ではないのでいろいろと規制があったり。
いわゆる漫画家と同人作家との中間点のような立場、それがアンソロ作家。
中間的な立場だからこその表現とか活動内容はけっこう興味深いです。
しかも元々スタジオDNAの名義だった頃から多数のアンソロを輩出してきた
一迅社が刊行しているぱれっと掲載の作品であると言うところも注目点ですね。
餅は餅屋、アンソロはアンソロ屋ってことですか。


一概にアンソロと言ってもそのジャンルは多種多様。
美少女ゲーもあれば普通のゲームものもあり、
マニアックなものともなれば18禁もあるし、ショタ系も。
今までに自分が見てきたのも氷山の一角でしかないんだなぁ。
もしここから新キャラが出てくるとしたら、今度は百合系作家に違いない。
ぃゃー、それにしてもですよ、やはりアンソロの原点ってやっぱりドラクエ4コマなんですかね。
自分も当時は全巻買っていて、ドラクエ以外のものも、
元のゲームをやったことがないくせに買って読んでいたものです。
と言うか、巻末の座談がリアルな上に生々しすぎる・・・
これ、どこから実話でどこからネタですか?
むしろ、全部実話って捉えてもいいですか?
このあたりの裏事情はタイトルをそのままの意味で取った『アングラ』そのものかも。


登場人物的には未久さん最強です。
見た目は最年少のロリキャラ、実は最年長の三十路手前、描くジャンルは触手系18禁・・・
確かにエロも描く女性作家は実際にもけっこういますが、触手ともなると難易度高いわー。
CLANNADでは風子がヒトデ好きだったけど、
それをそのままイソギンチャクに置き換えるとこうなるわけですね。
そんな中で同意できたのがビックリマンネタ。
はい、自分も一つ30円世代でした。


この手の作品となれば最早お約束のコミケもあり。
あの人ごみを上から見てムスカ的な台詞を言いたくなるのは誰でも同じと言うわけで。
毎回階段上ってちょっと振り向くと脳裏にあの台詞が浮かびますしね。
周りの会話を聞いてても絶対誰かはその台詞、またはそれに準ずる発言をしますし。
蛇の道は蛇・・・か。
イベント中に挨拶しに行くあたりもちょっと参考になりました。
挨拶したいんだけど、なかなか『ご本人さんいらっしゃいますか?』が言えない身としては特に。
仕事で電話とかメールのやり取りする感じで声をかけられればいいんだけどなぁ。
ちょっとこの腰を低くして訪れる姿勢は今度の夏コミあたりで実践してみようかな。