逆境無頼カイジ 第13話 『怪物』

その怪物が解き放たれてしまったとき、人に抵抗する術は残っていない。


とうとう始まってしまった死の鉄骨渡り。
早くも二人が落ちてしまい、そのあまりに儚い生命は奈落の底へと飲み込まれてしまった・・・
何でなんだろう、全然感動するような話じゃないし、
ただ見ててそこにあるものは絶望だけなのに見てて本気で涙が止まらないんです。
本当の極限状態へと追い込まれたとき、笑うか泣くか、原初の行動へと退行してしまう。
最早手を差し伸べようにもその先に待つものは共倒れ。
全て自分で乗り切るしかない、しかし乗り切れない。
作中で最悪のギャンブルであり常人の思考であれば目を背けずにはいられない惨状。
それでも思わず見入ってしまう・・・全く何なんだこの感覚は・・・


『渡れる』と『やれる』『できる』。
似た言葉ながらもその真意は全く異なるものであると容易く見破る利根川
無意識のうちに虚勢を張り己を鼓舞しようと躍起になるカイジたち。
かつて古来よりいろんな国や地方で歴史的に行われていた処刑法で
例えば人同士を死ぬまで戦わせたり、飢えた猛獣を相手にさせたり。
そしてそれを見て楽しむ観客たち。
紀元前の時代から確立されているシステムであるが故に崇高な道楽を楽しんでいるつもりか。
こんな殺人ショー見て楽しめる中の連中なんて人じゃねぇ!


次回予告の最後に差し出される1000万円引換券・・・
まさか・・・もう次回なのか!?石田さん!?
たぶん石田さん転落するところはガチで泣くと思います。
そして箴言コーナーでは作者の福本本人が降臨なさった!