国民食故に奥深く 『カレーの王女さま』 2巻

ひたすらカレーを食べるだけという、
部活動らしいんだからしくないんだかよくわからない珍妙なるカレー部一同。
様々なバリエーションを追い求め、東へ西へ駆け巡り・・・

おせちもいいけどカレーもね!のキャッチフレーズも今は昔、
年に何回食べているかなんて到底数えられないくらい食べている、
ラーメンと並ぶ国民食とも言えるカレー。
徹頭徹尾どこを見てもカレー三昧、
しかも料理漫画のように自分たちで作ったりするわけではなく、
市販のものだったりご当地ものだったり、
ここまで身近にしてバリエーション豊かな作品ってそうそうないですよ。
特に今回は実在する店や商品が前回以上に数多く紹介されていることもあり、
チェーン店でも地方の有名店でもいい、
とにかくカレーを!身体は今スパイシーを求めている!
と、食べたくなること必至です。

純粋に美味しそうな代物もあれば、
誰がどう見ても色物でしかないものまで幅広く、
それだけ愛されてるんだなーと思えますね。
今度旅行とか行ったらご当地レトルトとか買ってみようかなー。


きっと心の琴線に触れる出会いがある!?
身近なところであれば近所のスーパーやコンビニでも購入可能、
或いはネットが普及した今なら通販で取り寄せも可能なレトルトがあったかと思いきや、
観光地にちなんだご当地もの、地域限定ものがあったりと、
非常に取り扱っている幅が広いのが大きな特徴。
北は北海道から西は立山黒部、果ては千葉の某夢の国まで行ってますし、
巻頭描き下ろしのエピソードに至っては陸上自衛隊第一師団駐屯地ときたもんだ。

自衛隊でカレーと言ったら横須賀の海軍カレーが有名なところではあるけれども
(実際に前回本編でも登場してますし)、
陸自にまでメスを入れてくるあたり既に想像の範疇を超えてます。
基本ギャグのノリで進行することもあって、
明らかなイロモノが出てくるあたりもチャレンジャーには見逃せませんね。
見た目のビジュアルが激しく食欲減退させるオホーツク流氷カレーとか、
食べてみたいんだけど北海道は遠いです・・・

レトルトとかではつい先日旅行に行ったときに高速のSAでバカヤローカレーは実際に見たなー。

見た目だけのネタ商品かと思いきや意外と辛いみたいだし、
今度見かけたら買ってみようかな。
隣にあったあほんだらカレーってのも気になりましたがね。
(こっちは真鱈の胃袋とタラコ入りらしい)


人物は作品のスパイスとなる。
カレーと言ったらスパイスの辛味という濃さがあるため、
それに打ち負けないレベルとなると相当にアクの強いキャラが求められますが、
カレー部一同総じて濃いですわ。
と言うか、今回はメリッサさん暗躍しすぎです。
名前や容姿からは想像の付かない意外な正体には、
驚愕すること間違いなしですよ。
まさか●●●だっただなんて・・・
サンバール王国がどんな国なのかますます謎になりました。
他にも一話だけの登場だったけど梅子の親父とかインパクト強かったですね。
職人気質って面倒臭い変人だからこそ持ちうる特技なのかな。
でも酢飯にカレーは激しく合わない気がします。
逆に寿司屋ってことを活かした海鮮食材を使ったカレーとかなら食べてみたいかも。
今日び回ってるところじゃ割りとフリーダム化してきてることだし、
The日本食の融合ということでメニューにあってもおかしくない。