ぼっちの地獄生活第二ラウンド突入 『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』 3巻

夏休みが終わり、再びやって来た二学期と言う名のぼっち生活。
普通であればイベント盛りだくさんの時期であるが・・・
果たして祝と言っていいのかどうか相当に判断に困りますが、
何とアニメ化が決定してしまった本作。
ひたすらに見ていて心が痛くなる内容で構成されてるのに、
媒体がどうなるかはわからないにしてもアニメでやってしまうとか、
冒険しすぎだろと思わずにはいられません。
萌え系やラノベ原作が多い最近の作品の傾向から逸脱してるって意味では、
男子高校生の日常なんかもそうだったけども、
それよりも遥かに危険な香りが漂いまくってますよ。
抱き枕カバーなんてまたとてつもないキモ顔の誰得グッズを出してしまったり、
勇気と蛮行は別物なんだぜと言いたくなってしまう。
このキモキャラの声を誰が演じることになるのかも気になりますね。

と、衝撃のメディア展開に驚きを隠せないわけですが、
本編では二学期に突入してぼっち度は更に加速中。
努力の方向性を間違えてダメな方向に転げ落ちまくり。
既にタイトルのモテるモテないどころじゃなくて、
根本的にぼっちであることの痛さがどこまでも強烈。
古傷に粗塩を擦り込まれながら刃物を突きたてられてるような気分です。
自分も高校時代はどちらかと言うと交友関係の狭い半ぼっちに近いものがあったけども、
何かここまでアレな空回りっぷりを見せ付けられると、
あ、何だ、全然もこっちと比べればマシじゃないかと、
変な補正がかかって案外悪くなかったのかもしれないとか思えてきますよ。
果たしてこの先待ち受けるのは更なる修羅か、
それともゆうちゃんみたいな人生リア充化の大逆転か。
未だ誰にもわからない。


本来ならお楽しみ行事の文化祭、しかし・・・
こういう行事を楽しいと思えたか否かは、
学校生活の思い出全体にも大きく関わってくるもの。
そこで嫌な記憶があったりするとずっと忘れないからなー。
展示ものの出し物のつまらなさ、
打ち上げに呼ばれず孤立してたことを自覚したこと、
ゲート設営を半ば丸投げされて実行委員は信用できないから教師の助力を得たこと、
古くは20年近く前のことでも覚えてるわ。
だからこそ楽しみたいけれどもそれができないのは悲しすぎる。
そもそもクラスに馴染めてないから出し物の準備でもやる事が無いし、
作業をもらってもアクシデントでお役御免。
準備でこれだから当日も言うまでも無く・・・
嗚呼・・・
二学期って文化祭のみならず、体育祭に修学旅行に、
色々と詰まってるのにこれだと更なる地獄しか見えませんて。
高校時代にクラスに馴染めないことを理由に修学旅行を休んだのはいたし、
自分と違って彼はDQN率の高いクラスに行ってしまったから、
リアルにもこっちのような思いを抱いてたりしたんだろうなと。
何とも灰色の青春だわ。
それはそうと遊びに来たゆうちゃんを抱いてケツを触ろうとする姿は、
どこをどう見ても紛れも無い変態でした。

ぼっちに変態要素まで付与しちゃったら更に人が遠のくぞ・・・
しかし終始救われない文化祭だと思われた最後がかなり意味深。
わざわざ着ぐるみを着てもこっちに風船をあげつつハグしてくれた実行委員長さん。

気にかけてくれる人はしっかりと気にかけてくれているわけで、
馴染めないことを理由にもこっち自身が周りを遠ざけてるってことが窺えます。
被害妄想と自意識過剰なところを何とかすれば活路はある!
少なからず希望のようなものすら感じましたよ。


コミュ障ぼっちは今日もひとり。
開幕から便所飯ならぬ踊り場飯という、
本当の意味での孤独のグルメ状態なぼっち飯で軽くジャブを入れてから、
文化祭エピソードで強烈な一撃がやって来て、
そこからは畳み掛けるように妄想すれ違い空回りのラッシュ。

ステルスモード発動しようとして当然そんなことできるわけなかったり、
ラノベだの日常系よろしく部活動を立ち上げようとしたらあっさり却下。

かくも現実とは無情なものである。
ひたすらに見てて痛いエピソードばかりだけども、
これはこれで身に覚えのあるエピソードが少なからずあるからなお痛い。
休みたいからわざと風邪を引こうとしてみたり、
自分だけ異様に写真写りが悪かったり、
電車で自分の両隣に誰も座らなかったりなんて、
けっこう実体験してる人は居るんじゃないかな。
何気ない日常でももこっちフィルターを通すとトラウマ級に感じてしまう罠。
とりあえず変顔写真を部屋中に貼られまくったら弟君じゃなくても怒ると思うわ。