私がエロゲ声優を続ける理由 『こえでおしごと!』 9巻

こえでおしごと! 【初回限定版】  9巻 (ガムコミックスプラス)

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こえでおしごと!  9巻 (ガムコミックスプラス)

こえでおしごと! 9巻 (ガムコミックスプラス)

夏休みを迎えて羽根を伸ばす計画を進める柑奈たち。
そんな中、文花さんからエロゲ声優養成所のお誘いを受け・・・
現役女子高生エロゲ声優奮闘記も気が付けば9巻目。
巻数的にも大きな節目を目前とした今回は、
各々がエロゲ業界で今後どのように向き合っていくのか、
少しずつ将来像も見据えた進路に悩む学生らしさも含めつつ、
これまでに無い大きな課題と直面することになります。
エスカレートし続けてた柑奈の暴走は抑え目に、
普通のアニメとかとは異なるエロゲ業界における声優のメタ的な話もあり、
なかなかどうして奥の深い世界であることを改めて教えてくれます。
現実にエロゲ声優専門の養成所が存在するってことも驚きだし、
仕事で得られる報酬の単位もアニメとかと異なっていて、
同じ声優とは言っても似て非なるものですね。
演技の上手さとエロさは別物であると言い切ってしまうあたりも、
なるほどエロゲ専門の声優が居ても不思議じゃないなと。

恒例の初回限定版では年末の時期にはうれしいオール描き下ろしのカレンダー付き。
これを公共の場で使うとなると勇者認定されると同時に、
己の周囲における社会的地位を脅かすことになること請け合いなエロさは、
どちらかと言うとエロさは控えめな本編をフォローするかのような勢いで、
半裸に全裸にはいてないと、ひたすらに全力全開すぎますね。
特に2013年9月分は4人が裸で並んでて・・・
何気に水着回フラグが立ってたりもするし、
二桁巻数突入する次回も楽しみです。


あれほど恥ずかしいのに、何でエロゲ声優を続けてるんだろう?
養成所で出会った二人に影響されて、
改めて自分と周囲を見つめ直す機会が訪れる今回。
今までは半分仕方なくやってたところもあったのが、
自らの意志でこの業界に身を投じようとしている。
このあたりの気持ちの変遷は今までに無い大きな変化ですね。
略称が「アオカン」ってアレすぎるにしても、
声優個人として認識されるようになって満更でもない気分になり、
小鳥と葉月はエロゲ業界で自分のやりたい事を見つけて一歩踏み出した。

と、そんな状況においてエロゲのことを低俗で汚らわしいと、
完全否定する新庄さんと出会ったことは、
かなり荒っぽい手段ではあったものの、
柑奈が今後もエロゲ声優としてやっていくには必要な試練だったのかなと。

何事に対しても100%支持を得られるなんて有り得ないことだし、
だからこそ否定する意見とも向き合わなければならない。
反対派の意見を持つ人物が出てきたのもはじめてでしたからね。
柑奈が自身と向き合うのと共に、
偏見を抱いていたジャンルに対する意識を変えようとする新庄さん、
苦手だという相手に如何にして理解をしてもらえるか奮闘する面々。
ある意味今回の主人公は新庄さんと言えるかもしれないですね。
違った視線から話を眺めるのも何だか新鮮でした。
小鳥と葉月が同じエロゲ業界でも違う方向へと進み始めたので、
もしかすると声優としては今回出てきた二人と一緒に仕事する機会も出てくるかもですね。


控えめでもエロいところはエロい。
養成所での研修シーンなんかは、
さすがエロゲ専門の講座なだけあって全力で飛ばしまくってました。
受講者全員でエロい台詞を一斉に発声とか、
本人たちは大真面目な分すさまじくシュールなものがありますわ。

羞恥プレイっぷりが初期の柑奈を髣髴とさせるものがあり、
やっぱり基礎は大事だよねと思う次第。
そして何と言っても今回収録するエロゲの内容が・・・ね。
前回とかは陵辱ものジャンルに携わったりして、
段々過激な内容になってきてたりしたけども、
ついに来ました触手系!

触手ものは江戸時代から続く伝統ですからね。
やはり鉄棒ぬらぬら先生は偉大です。
うん、段々作中に出てくるジャンルに歯止めが利かなくなってきてます。
いいぞもっとやれ。