これぞ新時代の漫研スタイル!? 『でじまんっ!』 1巻

高校生活を送る部活動のステージにデジタル漫画研究部を選んだ主人公・忠助。
しかしそこは一癖も二癖もある変人たちの巣窟だった・・・
前作のひきょたん!!に続く部活動ものとなった本作。
4コマとその形式を変えながらもテンションの高い変態的なノリは健在ですね。

そういえば今回は表紙がまともだとか、
妙なところが最初に気になってしまったりしましたが。
ぃゃ、そこは前作がヤバすぎただけなんですけどね。
ハルヒ⇒バカテス⇒ヱヴァだったもんなぁ。
しかし表紙ネタが無くなった分、
中のパロ色は非常に濃いものとなっており、
むしろネタ性は増強されていると言ってもいいくらい。

全体的にキャラが濃すぎて主人公が全く目立たないのは最早お約束ですね。
パロのみならずお色気要素もふんだんに取り入れ、
この手の部活動ものにありがちな本来の活動を蔑ろにすることもなく、
漫画を描く活動も行っていたりして、
萌え4コマだと思って甘く見ているとしっぺ返しを喰らいますよ。
主に変態的な意味で・・・
デジタル漫画としての側面も背景素材だの、
とんでもなくメタな話がさりげなく含まれていたりして、
身も蓋も無い言い切りっぷりに危険な香りも感じます。
まぁ世の中には大半をコピーで使い回す作風とかもありますが・・・
何だかんだで漫研ものとして押さえるところを押さえていて、
デジタル描きの性のようなものを少なからず感じられるのでした。


漫画家ものとヲタものは紙一重
開幕からモンハンやってたりする時点からして、
ネタの宝庫臭が半端なく漂ってたりするのですが、
実際その予感はそのまま的中することになるわけです。
変なポーズの定番になりつつある覇王・愛人もあれば、
Mr.KARATEみたいな天狗面の武闘家が出てくる漫画を描いたり、
作中で何度と無く出てくるエロゲははじるすっぽいし、
露骨にダイターン3のサン・アタックな台詞まで飛び出す。

濃いなんてレベルじゃないだろうこれは。
地味にネタ範囲が広くてマニアックだぞ。
そして本作における最大のパロ要素と言えるのが、
作中で出てくる魔法少女アニメだと思うんだ。

黒髪ツインテールに「あすか」って名前は、
ひきょたん!!を読んでいるなら反応せざるを得ませんって。
飛鳥は最高のヒロインだったからなー。
男だけど・・・
本作では魔法「少女」なので普通に女になってるっぽいですけどね。
服装がどこぞのまどかっぽいのがまた。
セルフパロの中に通常パロを融合させるとは油断なりません。
表紙では本作と同時発売されたのろガールをもじった
エロガールたるエロゲもありますしね。


濃くも可愛い部員たち。
ネタ要素を彩るのは登場人物なわけであり、
その濃さに負けないほどのキャラクター性が求められる中、
結果として萌え要素との融合を果たしております。
ええ、何気にお色気要素も満載なんですね。
とは言っても最近のその手の作品にありがちな、
過激すぎて完全にアウトな代物レベルなどではなく、
基本的にパンチラ描写の思春期の中学生がドキドキするくらいのレベル。

そういうシーンが多いので、
パンツ漫画としての一面も確かにあるものの、
やっぱり一般向けとしてのお色気はこれくらいでいいんです。
過激なのが見たければ最初からそういうのを見ればいいんです。
地味にそういう線引きって大事ですよね。
最も被害に遭いまくってる楓さんが、
気が付いたら変態の和樹にデレちゃったりしないか心配ですよ。
個人的にはライバル関係になるアナログ漫研の心夏さんが可愛いと思った。
時代がかったババア口調に弱いな自分。
縦ロールキャラを好きになることってあまり無いんだけども、
心夏さんは一発で心を持ってかれました。
そのシーンがBL原稿に描かれたアレを見て動揺するところだったんですけどね。

正直リアクションが可愛すぎた。