真相へのカウントダウン 『BTOOOM!』 9巻

BTOOOM! 09 (BUNCH COMICS)

BTOOOM! 09 (BUNCH COMICS)

普通の人であったが故に狂い、その命を散らした平さん。
殺人ゲーム開始間もなくから行動を共にしていた、
大事なパートナーを失った坂本だったが・・・

10月からはアニメ版も始まるということで、
断然期待で胸膨らむこの時期ですが、
本編は次回でいよいよ単行本二桁へと突入するところまでやって来て、
大きく話が動き出すことになるターニングポイントを迎えています。
良くも悪くも普通の一般人の象徴だった平さんも死に、
これからは食うか食われるか、容赦ない生存競争の始まりですよ。
着実に距離を縮めて絆を確かめ合う坂本とヒミコ。
坂本との再戦を胸に次なる一手への基盤を築く吉良。
冷静かつ着実にアクションを起こす織田。
そして陰謀渦巻く中で大きな波紋が巻き起こる運営サイド。
全てが総出演で入り混じり、
やがて一つの大きな波へと変わってゆく予兆が感じられますね。
デスゲーム参加者同士の高度な頭脳戦もさることながら、
ずっと外野から見ていた運営側も本格参入してきて、
一体どういう方向へ話が転ぶかわからなくなってきました。

ただの一ゲーム会社がデスゲームを開始した理由は何なのか、
その上に存在すると思われる黒幕とは一体何者なのか、
そして坂本たちは無事に生き残ることができるのか。
ストーリー後半へ向けて一気に加速を始めた本作から、
アニメ共々益々目が離せません。


戦場に咲いた恋の花。
本作は坂本以外にも吉良や織田のようなライバル視点の話も時々描かれ、
今回の場合だと枯れ井戸から脱出してから行方知れずだった吉良が、
他グループとの一戦を経て仲間を獲得したりするのですが、
三人の主人公それぞれのパーティに女性がいるのは何たる運命か。
確かにバトルが中心ながらも、
所々でお色気シーン(レイプとかレイプとかレイプとか)が出てくるので、
これで誰の視点から話が進んでもワンチャンありますよ。
AV女優の股間に顔を埋める吉良が羨ましすぎる・・・

ぃゃ、死線の駆け引きの中で起こった結果論でしかないにしても、
こんなシチュエーション一生に一度出会うことすらレアですって。
吉良もしっかりとお勃ちになっております。
ただ、このガキは前科三犯の殺人歴があるからなぁ・・・
初登場時の死姦はかなりのインパクトだったし、
最終的には絶対組んだ面子を裏切って殺しそう。
逆に本当の意味での絆で繋がったのが坂本とヒミコ。
当初の男に触れられるだけで過剰なまでの拒絶反応を見せてた頃からすると、
今のデレっぷりは信じられないほどですね。
表紙でも平さんを失って悲観に暮れる坂本をしっかりと支えてるし。
そしてネトゲ婚した者同士であることを確かめ合ってついにキスシーンですよ。

さすがに本番は未遂に終わったけど、
全てが終わった後はきっと・・・ね。
この状況の中でも、相手をしっかりとパートナーとして見ているあたりが、
坂本と他のライバル連中との決定的に違うところなのかな。
吉良も織田も伊達も利用できるから同行してるにすぎないし、
何よりも坂本と織田の意地の突っ張り合いは根本的な考えの違いと、
親友だった頃からの決別を示してます。
結局利害関係で行動を共にすることはありえるのかな?


小波は大きなうねりとなって動き出した舞台裏。
つつがなく進行していたと思われたデスゲームにトラブルが発生して、
参加者たちも運営サイドも全てが一転するほどの事態に。
会場になっている島のサーバクラッシュによって、
参加者側からすればレーダー使用不可、運営側からすれば監視不能の状態。
事は急を要するということでサーバマシンを直接復旧させるため、
飯田先輩も島にやって来て本当の意味で役者が揃い、
話が一つへ繋がり始めましたね。

何を考えているのか真意が全くわからないんだけれども、
先輩の狙いがいよいよ明らかになりそうになってきましたよ。
明らかに意図的にサーバをクラッシュさせたようだから、
内側からこの馬鹿げたゲームをぶっ壊してやろうと考えていて、
ずっとその機会を窺ってたってことなのかな。
狙いが本当にゲームをぶち壊すことであるならば、
坂本にとっては貴重な仲間ができる反面、
自分たち以外のゲーム参加者のみならず運営や黒幕まで敵に回すことになるし、
島で単独行動を開始した先輩の真意が次回の重要なポイントになりそうです。
真の敵は島の外にいる!?
本当の戦いはこれからだ・・・