知力、体力、判断力、想像力、そして・・・ 『神さまの言うとおり』 3巻
- 作者: 藤村緋二,金城宗幸
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/04/09
- メディア: コミック
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次に待ち構えていたのは小便小僧だった・・・
課題を出すモブ連中のビジュアルや、
課される内容が子供の遊びがメインだったりと、
非常にシュールな世界観ながらも無慈悲なまでに人が死にまくりのデスゲーム。
色々な意味でインパクトの強い本作も3巻目となり、
今回は一つの大きな区切りを迎えることとなります。
地獄から地獄への脱出、地獄の中で足掻き、
ようやく天国を迎えたかと思いきや最後に待ち受けている地獄。
次に何が起こるのか、どんでん返しが当たり前の状況で、
最後の一時まで一切の油断ができません。
一般民衆も「神の子」と狂信者となりつつあるし、世界の全てが異常すぎる。
全国のみならず全世界で繰り広げられているというこのゲーム。
対象となった少年少女のうち、最後の一人まで繰り返されると考えると、
まだ第一予選が終わったってレベルでしかないんだろうなぁ。
恐らくここから全国、全世界と広がって死にまくるんだよ。
全ての様子を監視している「神」らしき存在が何者かもわからないままだし、
実はまだスタートラインにすら立てていないのかもしれませんね。
待機と言う名のストレス地獄。
小便小僧たちの掛け声とか、中央に引かれた線からも察しが付く通り、
次なる課題は「綱引き」です。
当然、負けたり線を越えたりした時点で死亡確定の・・・
色んな意味で今までのどれよりもキツいです。
結果として人間同士で殺し合うことになるわけですからね。
しかもいつ綱引きタイムがやって来るかわからない、
自分たちの順番かどうかもわからない。
形は違うとは言え、24時間耐久鬼ごっこなんかもこんな緊張感なんだろうなー。
尤もこっちはタイキックどころじゃ済まないから、
更に鬼気迫るものがあったりはしますけどね。
苦楽を共にしてきた仲間たちであっても、
極度の緊張感とストレスをかけ続けられると簡単に内部崩壊を起こす。
直接的じゃない分、凄まじくえげつないわ。
相変わらずゴミみたいにあっさりと人が死にまくりですし。
天谷なんかは全くぶれてませんでしたけどね。
ストレスどころか逆に綱引きタイムを楽しみにして、
文字通りドアの前で全裸待機状態だし、
瞬の目の前でオナニー始めちゃうし。
イカれてる奴だけど頼りになりすぎです。
「しりとり」の結末は非情なる結果を下す。
「だるま」から続いていた謎のしりとり。
持てる限りの全力全てを注ぎ込んで生き延びてきた一同の前に現れた新たなモブ。
「小便小僧」だから「う」で始まる何が来るのかと思っていたら、
「浦島太郎」とか郷土玩具の範疇を超えた
斜め上すぎる代物の登場でびっくりなのですが、
そこで繰り広げられたものがまた意外。
小便小僧の群れにボコられるドMっぽい亀はシュールすぎる・・・
明らかに亀は感じてるし、これって助ける必要ないんじゃね?
浦島太郎に助けられることになりますが。
で、浦島太郎と言えば竜宮城で、タイやヒラメの舞い踊りなわけです。
文字通りそれを体現したかのようなパーティが始まって、
余興として野球拳をやれなんて言われたら、
誰だって負けて裸になった時点で死ぬと思ってしまうもの。
かごめかごめで間違えたとか、そもそも拒否ったからとか、
そんな理由でもあっさり殺された今までを考えると、
明らかに異常事態すぎて逆に怖いったらありゃしません。
絶対裏があるだろうと思っても「楽しめ」って言う以上は、
おもてなしを拒否するだけで死亡フラグしかありませんし。
しかし浦島太郎にもう一つ付き物なのが「玉手箱」。
全てを察した翔子さんが・・・
普通に祝勝会ムードで終わるわけないとはわかってても衝撃的すぎた。
ええ、わかってましたよ、でも・・・
うわあああああぁぁぁぁぁ!!!!!
一気にどん底まで突き落とされたわ。