台湾旅行記四日目〜そして日常へと還る〜

あれよあれよと言う間に日は過ぎ、気付けば既に最終日。
実に濃密なる四日間でしたが、帰国までも全力でいきます。
さすがに最終日は極端に遠出したりすることもないため、
他の日よりも若干朝はゆっくりめの30分ほど遅めの起床。
この日の朝食は比較的口に合ってたかなーと。
二日目と三日目は土日の休日だったわけだけども、
週明け月曜平日ってこともあって、市街地の通行量は多かったり。
やっぱり原付はすごかったねぇ。


今までのように3時間とかの長時間移動することもなく、
台北市街から高速で一時間あまり、九フンへと到着。

山間の閑静な田舎町で、他のどことも違う独特の雰囲気を放ってます。
坂道に階段の高低差が大きく、道も路地裏のように狭いため、
道を外したらそのまま姿が消えてしまいそうなほどに。
八百万の神様が夜になって訪れたりすることもないので、
ここで飯を食っても豚になってしまうなんてことはない・・・はず。
麓の方を見下ろす景色も壮観でしたなー。
何気に鎮座してたスーパーぬこタイムを堪能したりなんかもしてみた。

売店に何故かぴちぴちピッチの何かが売ってたのは何だったのか気になったけど、
さすがに中身を確認したりするほどまでの勇気はなかった。
軽く自由見学する時間を経て合流した後はいよいよここの本番。
阿妹茶楼と言う名の茶房こそが閑静なこの町を一大観光スポットたらしめる場所。

先刻の街並みと言い、デジャヴを覚えたのであれば恐らくそれは間違いありません。
何しろ千と千尋の神隠しで迷い込んだ場所のモデルそのものですから。
阿妹茶楼は湯婆婆の屋敷だし、実際そういう場所だって説明も貼られてました。

まさかこんな異国の地で聖地巡礼をすることになるとは思わなんだ。
そうでなくてもすごい特有の空気を放ってる町だから撮影映えしそうだよなー。
他にも映画館跡とかで昔ながらの劇場風景に触れてみたり。

椅子とかが何となく礼拝堂っぽい感じもしますね。

壁には映画のポスターとかもあったけど、濃いのばっかだったわ。
最後にバスに戻る途中で見たぬこが描かれた壁とかも可愛かった。

街の雰囲気に呑まれて終始迷い人のような自分でした。


九フンを後にして再び高速をひた走り、台北市街へと。
時間も昼になったところで昼食の時間です。
この日の昼食に行ったのが、今までのようなコース料理ではなくて、
日本にも支店が出ている有名店の「鼎泰豐」で小龍包とか。

これがですね、さすが有名店と言うべきか、めっちゃ混んでるんですよ。
外の行列も団体が押し寄せて大変なことになってるし、
個人で行ったらそれこそ2時間待ちとかするくらいなんだとか。
レンゲに乗せて割って食べるってことは知ってたけど、
黒酢と醤油を混ぜたタレに付けたきざみ生姜を薬味に合わせたりもするんですね。
現地の料理って完食されたら負けって勢いで、量が超多いものばっかりだったから、
全部の料理を完食なんて一度も無かったのに、この店だけははじめて全員全部食いました。
さすがに点心だから量も手頃でしたからね。
他にも焼売とか餃子とか色々あって堪能しました。

ちなみに野菜炒めはあったけど、さすがに蒸しスズキはありませんでした。


食後は再び市の外れの方まで移動し、故宮博物院を見学。

世界四大博物館の一つに挙げられるほどの膨大な展示量を誇る博物館です。
(残り三つはメトロポリタン美術館ルーヴル美術館エルミタージュ美術館)
定期的に展示品の入れ替えをしてるから本当の意味で全部見ようとしたら、
それだけで10年近くかかるみたいですし・・・
中はさすがに撮影禁止だったけど、
白菜の形をした翡翠とか、豚の角煮に見える石とか、
人気どころの展示品はちゃんと見られました。
もっと静かなところだと思ってたら、
客が恐ろしく多くて混みっぷりがとんでもなかったので、
見るだけでもかなり疲れましたけどね。
そりゃ全部見ようとしたら1年や2年じゃ足りないようなところを、
たった1時間半だけで見たからねぇ。
最近は掛け軸とかの絵を3D表現する技術もあるんですね。
何だか久しぶりに上野の科学博物館に行きたい気分になってきた。
しかしここまで案内してきたガイドさんってすげぇ人だわ。
初日から各観光地のみならず、バスの中での歴史説明から博物院の展示品に至るまで、
全てネイティブではない日本語で説明しきったわけですから。


故宮博物院を後にして市街へと戻り、最後のお買い物タイム。
とは言え、ここは時計とかブランドものとか宝石メインだったので、
若干暇を持て余したりなんかしてました。
北投石とかは肩が悪い身としては気になったんだけどなー。
手が出せるような額じゃなかった・・・
この石の広告と一緒に、実際に使われてる岩盤浴として紹介されてたのが、
雪崩事故で宿泊客に被害が及んだ玉川温泉だったのが・・・
そして全ての工程が終了。
バスは間もなく松山空港へと到着。

搭乗手続きとか済ませ、出国ゲート手前にて四日間お世話になったガイドさんともお別れ。
程なくして飛行機へと乗り込み日本へと帰国、はじめての海外旅行は幕を閉じることとなります。
が、ツアー参加してたグループが5グループ(全14人)。
そのうち3グループが空港出てからの駐車場まで同じだったという罠。
お疲れ様でしたとか言葉を交わしたばかりの相手と、
空港から駐車場までの送迎バスで一緒になる微妙な空気は何とも言えませんわ。