空中分解したチームワークの行く末は・・・ 『アゲイン!!』 3巻

アゲイン!!(3) (KCデラックス 週刊少年マガジン)

アゲイン!!(3) (KCデラックス 週刊少年マガジン)

離れていた旧メンバーが復帰し、やっとの思いで再結成された応援団。
本格始動するも問題は未だ山積みで・・・
ネガティブと逆ギレで二度目の高校生活に立ち向かう青春劇。
いよいよ応援団としての活動が開始されることとなるわけですが、
今まで以上に困難ばかりが立ちはだかって早くも前途多難ですね。

再結成すればどうにかなると思っていたのが甘かった。
ある意味今回からが本当のスタートと言えなくも無い。
確かにメンバーは集まったものの、
一度は離れた身ばかりと言う事もあって心は見事にバラバラ。
金一郎のネガティブ思考と逆ギレも一層冴えるってもんです。

二周目が始まってからまだ一ヶ月も経っていないのに、
トラブル三昧なんてレベルじゃありませんね。
でもこれくらいの思いをした方が、
後々の人生でも忘れられない貴重な経験になるんですけどね。
自分は全く身になりませんでしたが・・・
やっぱもう一度高校生活をやり直せたらなんて思ってしまいます。
黒歴史って言ってもいいくらいにろくな思い出がないからなぁ。
さりげなくレオさんに惚れられ始めてるフラグまで立ってきてますし。


試合を目前に団結は程遠く。
野球部の試合日程と相手校が決定したものの、
そこの団長は宇佐美さんにとって特別な相手で・・・

個人的な感情入りまくりの情況となり、
本来の目的であるはずの応援はどこへやら。
復帰した三人はどこかが欠けているものがあって不協和音を奏で、
全員が全員不和の種をばら撒きまくり。
普段ネガティブで物事を悪い方向に捉える視点から見ると、
本当にそのあたりが露骨に出ていて、団結のだの字も見られません。
肝心の宇佐美さんも金一郎を集中攻撃。
何か巻を増すごとに宇佐美さんは残念っぷりが加速してるなー。
わがままで短気で視野が狭い。
集団を率いる者としてのカリスマ性など皆無。
成程これじゃ空中分解して廃部寸前にまで陥ってたわけだわ。

あくまで本作の主人公は二周目を送ることになった金一郎とアキだけど、
この応援団面子も各々の人生の主役として成長すべきリソース満点です。


再度訪れる無茶振りの危機に対抗した打開策とは・・・
前回合同演習で決死の逆ギレを見せた金一郎ですが、
応援団再結成後は更なる苦難の連続。
体力トレーニングに始まり、クラスメイトの野球部員の恋愛相談、

ライバル校との負けるわけにいかなくなった応援合戦に、
再びやって来た合同演習。
一難去ってまた百難。
一つの物事を解決したからと言って、何もかもが終わるわけでもなく、
解決せずとも時間は待ってくれずに後から後から次が押し寄せる。
人生そのものですなー。
今思い返してみると、学生生活にはあらゆる社会の縮図が詰まってたんですね。
仕事とかやっててもありますからね。
むしろ納期とかなんて無茶なことの方が普通ってくらいだけど、
一々文句も言ってられなくてやるしかないのが実情だし。
だからと言うわけでもないですが、無茶振りに無茶振りで返す、
そういうちょっとした反逆だってたまにはあってもいいじゃないか。
と言うか、ポンポン持った宇佐美さん似合わなすぎる・・・

ここまでやって試合に負けたら笑い事じゃ済まない事になりますね。
負けそうな気がするけど。