私はノンケだって食っちまう女なんだぜ? 『ゆりキャン〜ゆりかのキャンパスライフ』 1巻

伝統的に百合属性で溢れ返るマンモス級の女子大に通う主人公・ゆりか。
父親の会社が倒産して無一文となってしまい、
食事と生活費のためにスケコマシ生活が始まるのだが・・・

オレたまの原田・瀬口コンビが帰って来た!
今度は天性のスケコマシの才覚を持つ主人公が、
あの手この手で女性たちを篭絡してゆく百合コメディー。

表紙だけを見てみるとファッション誌っぽい雰囲気が漂っており、
嗚呼、かつては大学生活にこんなオサレな幻想を抱いていたこともあったなーとか、
そんなことを思い出したりなんかもしたもんですが、
よくよくキャッチコピーで書かれている内容が一々おかしい。
やれ百合だのコマすだの・・・
サイズの大きい帯を使用して遊んでるなー。
実際、こういう遊び心がよく似合う変態ギャグな内容ですから。
ぃゃ、作画担当に瀬口氏を起用している時点からして、
内容が変態であることは疑う余地もないんですけどね。
程よくエロスが描かれつつも、
それに負けないギャグとの統制が取れている一作なのでした。
ラストの引きもゆりかさんのコマし無双から一風違った雰囲気を漂わせてるし、
新たに立ちはだかる苦難とコマしっぷりが気になる今後です。
そりゃねぇ?次回が『スケコマシ』vs『女たらし』って気にならないわけがないわ!


明日の生活費のため、今日はあの娘をコマします。
とにかくゆりかさんのコマし具合が半端じゃない。
コマし人生を送ることになる以前から同性にモテモテではあったものの、
まだ最初の頃は自身がノーマルであることを自負していて、
逆に男にモテないのを気にしていたり、
合コンで彼氏ゲットしたいなんて願望も抱くごく普通の女子大生だったのに・・・
生活がかかっている背水の陣であることと、慣れってものは恐ろしいもので、
中盤以降は当初のノーマルだった頃のピュアな心はどこへやら、
ガチ百合の変態へと見事にクラスチェンジを果たしてます。
ええ、お前誰だよ!開始当初のゆりかさんはどこに行ったよ!?ってくらいに。
求められて応じる受け身体制で、花弁に触れるのにも手袋を着用していたのが、
覚醒してからは自分から食いまくる肉食系に、勿論素手でイケイケ状態。
その時その時で相手もとっかえひっかえだからトラブルの種も尽きないけれど、
将を射るためには馬なんてまどろっこしいことはせずに直接将にダイレクトアタック。
そして敵をコマして自分の女にしてしまうもんだから向かうところに敵もなし。
ついでにウザさも格段にアップ。

父親譲りの才覚が開花してしまったからこそなんでしょうけども、
人って変わるもんだなぁ・・・
例え相手が先天的に百合属性を持ち合わせていようともいまいとも、
ノンケでも平気で食ってしまうその姿は、
ある意味女版の阿部さんと言えなくもないです。
本当にそのうちストレートに『やらないか』とか言い出してもおかしくない。
しかし『百合は文化』か。
いいことを聞いた。


毒牙にかかってしまう女性陣も多種多様。
面倒見がいい故に規律が絶対でお堅い寮母のメイドさんをコマしたかと思えば、
法律的に真人間へ更正させようとする弁護士の娘へ手を出し、
極道の娘なヤンキー娘をも篭絡させる。
基本的に一エピソードとして落とす相手はノンケなのですが、
全員最後は強制的に百合属性に書き換えられてしまっている罠。
特殊性癖への目覚めの瞬間ってぇのは見ててもゾクゾクしますね。
そんな中でも唯一ゆりかさんのことをお姉様的な視点とは
異なる見方をしているのが幼馴染の沙織さん。
危険さで言うとある意味ゆりかさんよりも上かもしれません。
と言うのも、周りが皆揃いも揃って百合属性であるわけだけれども、
百合側の視点から見てもドン引きされてしまうほどのガチ百合。

本人は百合じゃないとか口癖みたいに発言してますが、
これが本当に百合じゃないとすると、世の中の百合の大半はノンケになってしまいますって。
ゆりかさんのモテモテっぷりは百合は百合でも普通のものとは少し違うみたいですね。
あくまで好意の向く対象がゆりかさん本人であって、世の女性全てではないような感じ?
ぃゃ、それでも女同士で付き合ってる関係とかそういうのは置いときますが。
結局のところ、ゆりかさん自身も基を辿れば生活費のためですからね。
まぁこっちは例外すぎるか。
そういや沙織さんだけ桃色肌色的な意味でコマされてない。
最終的にこの二人が結ばれることになったりするのかな?