PCパーツ屋以外の多角方面展開開始!? 『パーツのぱ』 4巻
- 作者: 藤堂あきと
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2011/06/27
- メディア: コミック
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ある日、在庫置き場にしていた店舗2階に飲食店用の流し台とカウンターが搬入され・・・
今回から1話2ページだったものが4ページに拡大され、
週アス秋葉原限定版収録の菜瀬美編もあって大幅にパワーアップしてます。
昨今の秋葉原が萌え産業とか、激戦化する飲食業とかありますが、
見ただけで最もらしさを感じるのがやはり家電とPC。
少し時間が経っただけでもあっという間に型落ちしてしまうパーツ以外にも、
空き店舗のやりくりやネット上の時事的ネタ等も踏まえ、
こうして読んでいると秋葉原そのものなんだなぁと。
店内ディスプレイでシュタゲ的なゲームを紹介していたり、
ライバル店舗のTwitterと思しきアカウントの発言から情報を取得したり、
クリスマス商戦であえて『クリスマス中止のお知らせ』を展開したり、
こんな風景が当たり前のように見られるところなんて秋葉原くらいのものですよ。
2巻の頃に本作の影響もかなりあって実際に自作PC組んだ覚えもありますが、
それも既に2年前の話ですし、当時の最新パーツも今じゃ何世代前になっているのやら。
この街で商売するってのは常に情報との戦いですね。
ちなみに今回の帯書きに志倉千代丸氏がコメントしているのは、
同じ秋葉原が舞台と言うことと、本作の作中でもネタで使われていたりもする、
シュタゲ繋がりによるものが大きそうです。
と言うか、本人の顔出し写真付きコメントってのも珍しいなぁ。
最近の秋葉原で激化している産業、それが飲食業。
前回のラストでいきなり飲食店用の流し台とか搬入されたものだから、
まさかとは思ったけど、本当に飲食店のテナントが入ってしまうとは思わなんだ。
このテナントの入れ替わりもまた秋葉原の特徴の一つですよね。
ケバブとかカレーとかスイーツ系とか、
少し前までそんな店舗だと思っていたらラーメン屋になっていたり、
それがまた気付けば全く違うものになっていたり。
飲食業に限らず、駅は昨年アトレがオープンして活気付いてますし、
ごく最近では旧石丸電気のビルを使って新ラジ館がオープンしたりも。
改めてこの街そのものが一つの生き物みたいに感じます。
そんな飲食店舗が入ったことで、登場した新キャラが意外な人物で・・・
女の方は普通に話に絡んでくる意味では新キャラではあるのですが、
実は3巻で店長が思いっきりデレてる写真に写ってた娘さんだとは
本当に意外なところを突いてきましたね。
詩緒洲可愛いよ詩緒洲さん。
何を考えているのかわからないのが男の方の武度。
普通の料理の腕はいいはずなのに、創作料理になると殺人料理になるとか料理人にあるまじき設定。
無表情で愛想がない上に体格いいから見た目は怖そうなんですが、
意外と繊細な性格っぽい感じはあるんですけどね。
本楽さん相手に普通のエッグサンドを出そうとして、
愛想ない言われて創作料理に切り替えたのはやっぱ怒ってたのかな。
それを超越して意外な特技(?)を見せてくれた吉田記者半端ねぇ。
本楽さんも入輝も撃沈した武度の創作料理を涙流すほど感動して美味いって・・・
で、結局詩緒洲さんと武度の関係って何なんでしょうね?
本編のリアルな描写も魅力ですが、前回から加わった菜瀬美編も
日常パートって感じが非常によく出ているので、
また異なった趣があります。
自身が小学生の子供であることを利用して、
ライバル店舗のパーツ入荷数をそれとなく聞き出すとか将来が末恐ろしや。
いずれは本楽さんすら凌ぐ逸材になりそうです。
今回の登場人物紹介ページも菜瀬美視点で書かれているのだけれど、
本編のみならずこういう細部に至るまで終始本楽さんのことを
おばちゃん呼ばわりしてる時点からも曲者感がすごい漂ってますけどね。
何度見てもあの店長の娘には見えないなぁ。
いかにもな中間管理職タイプの父親が父親なだけに。
でも雷が怖いとかはさすがに年頃の女の子って感じです。
自分のようないい歳した身にとっては雷はうるさいけど
テンション上がるものもなきにしにもあらずだったりしますが。
とは言っても本楽さんのように雷サージでPC周り一式持っていかれるのは怖すぎですが・・・
一瞬で20万あまりとプライスレスな色々なものが無くなるのは痛すぎる。