あなたのやりたい事は見つかりましたか? 『がんばれ!消えるな!!色素薄子さん』 5巻

がんばれ!消えるな!!色素薄子さん (5) (IDコミックス REXコミックス)

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大学生活も2年目半ばとなり、徐々に折り返しが近くなってきた時期。
何気ない生活を送る中、薄子は未だ今後やりたいことを見出せずにいたが・・・

ほんわか心温まるヒューマンストーリーも5巻目。
スローライフな大学生活の中にも、
普段悩んでいること、将来への夢へ向かって進んでいること、
恋に将来にと考えていることは人様々ではあるけれど、
どれもが見ていて和み癒される至福の一時。
日頃の荒んだ心へ潤いをもたらしてくれる清涼剤として、
今回も終始和ませてもらいました。
一言で表すと、『ぽわ〜』って気分になりますね。
のんびりと少し眠気もある昼下がりにお茶でも飲みながら読むと最高かも。
レポートとか単位とか大変ではあったけれども、
大学生活の4年間が間違いなく一番ゆるい生活してたもんなー。
のんびりまったりした空気は当時を思い出すかのようでした。
さすがに鍋にガリガリ君的なアイスを入れたりはしませんでしたけどね。


若いから色々と悩むこともある、若いから何にでも挑戦できる。
既にいい歳を迎えてしまって人生惰性運転に入ってしまっている我が身ですが、
学生時代、もっと色んなことに挑戦していれば今とは違った道も開けてたのかなー。
そんな若者だからこそ持ちうる無限の可能性は、
見ている側まで元気を分けてくれるかのようです。
震災もあって何かと揺れ動いている昨今ですから、
これから世に出る若い世代はチャレンジ精神を持って生きてもらいたいものですね。
薄子とおばあさんの電車内の会話はそう考えるほどに希望に満ち溢れてました。
おいしいものを食べて元気になっていろんなことに挑戦する。
ポジティブチェインな思考は幸せになれますよね。

ネガティブ寄りに考えてしまう身としては見習わねば。
尤も、おいしいものを食べ過ぎて太ってしまい、
ダイエットに励む回も収録されてたりはしますが・・・
と言うか、薫さんの特製ケーキ食えば一発解決なんじゃなかろうか。
食あたり的な意味で。


色々と自分がやりたいことを見出せずに悩んでいた薄子。
今回ラストに風雲急を告げる終わり方をしているだけに、
示された道はそのまま将来への道標となるのかが次回の焦点になりそうですね。

どちらにせよ、子供相手にしてるときは普段の薄さも感じさせずに輝いてますし、
もしかしたら、否、もしかしなくても天職かもしれません。
薄さを活用するのであれば・・・とか考えたりもしますけど。
しかし相変わらず薄さは健在で、他に乗客がいない電車で、
自分が座ってる上におばあさんに座られてしまうってどんだけ薄いんすか。

ある意味その薄さこそが魅力ではありますがね。
他のメイン二人も自分の道を確実に歩んでます。
画子なんて留学のオファーを蹴って我が道を行くほど。
それだけ自分ってものをしっかり持ってるってことですから、
エキセントリックに見えて一番ものを考えてるのかもしれません。
人を幸せにする画子の絵、きっと世界に広がるはず。
そして雲ちんは今回も可愛かった。

見た目は一番大人なのに、中身は一番乙女ってのがもうね。
恋の盲目っぷりもさることながら、
薄子に素敵と褒められて赤面するのが破壊力高すぎた。