迫りくる黒ストとBLの脅威 『お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!』 4巻

ミスターXこと近藤さんによって、新たなフェチに目覚めた修輔。
状況を見かねた奈緒と彩葉の変態女子二人が手を組んで介入を開始するのだが・・・
キタエリ演じる奈緒のヨゴレキャラっぷりがたまらず、
何気に今期枠の中ではかなり好きな部類に入るアニメ版も放送中な
『おちんこ』の略称ですっかりお馴染みの本作。
単行本的にはアニメ版の後追いな形ではありますが、
やはり漫画版で見るからこその変態描写とか心情とかありますね。
女子三人に好かれてるのに揃いも揃って変態なもんだから、
全く羨ましく思えない奇妙なハーレム状態は変わらずに、
一つの言葉の意味を終始追い求めるテーマ性や、
静かながらに激しく動き始めた四角関係など、
変態の隠れ蓑にうまく隠れたラブコメ具合にドキドキなのでした。

しかし今回は近藤さんのみならず、奈緒や彩葉も黒スト着用と、
非常に黒ストフェチな身にとってはたまらんものがありますなぁ。
こんな人らの友達やってる春ちゃんとか実にいいリアクションです。


前回に引き続いて全体的に近藤さんのターンは終わらず、
その攻勢は更に激しさを増してきています。

BLを買いに行かせる時点からして相当なものがあったけど、
とうとうガチで読ませる段階に入っちゃいましたか。
その内容に激しくトラウマを覚える修輔のリアクションは何か初々しいなぁ。
自分もはじめてエロ本とか読んだ時、
あまりにも衝撃的すぎて吐き気までもよおして飯食えなかったもんです。
今でこそこんな反応だけど、これが段々慣らされていって、
自ら買いに走るくらいの精鋭に調教されていくんですね。
思わず隊長の幻覚を見てしまうとか、鍛えると本気でガチホモになりそうだし。

まぁ対極と思われる百合とは似て非なるものなのでほどほどに。
と、BL攻勢が凄まじいものの、やはり本分は黒ストですよ。

修輔じゃないけど、本作で黒ストに対するフェチ心が確信的になったのは確かだし、
そういう意味でも期待せずにはいられない。
例えば下着一つを取っても、はっきりと見えないからこそ、
うっすらと黒いフィルター越しに見えるそれに妄想力を掻き立てられるわけで。
兎にも角にも黒スト最高ってことで。


その好きと言う気持ちは一体何の意味を表すものか。
今回割りと早い段階で近藤さんの口から出てきたその言葉は、
ある意味今回最大の焦点とも言えますね。

果たして本当にそれが恋愛感情であるのか否か、
恋愛感情だとしてもどういう意味での好きなのか。
奈緒にしても彩葉にしても常人外れた執着を持っているけれど、
本当にそれが恋なのかと問われると難しいところがありましたからね。
この言葉を放った近藤さん自身、
修輔に対してBL仲間以上の感情を抱いているのかどうかも疑わしい。
ご褒美の名目でデートに誘ってくるあたり、かなりの脈ありな感じはしますがね。

『自分の気持ち』って真意がどこにあるのかはこれからも重要なポイントになりそうです。
本当に変で歪んだ四角関係だことで。
この変態どもの中にあっては意外と奈緒がまともに見えてしまうのが不思議ですね。
逆に彩葉は全くぶれずに真性すぎるけど・・・