秘境探検部廃部!? 『ひきょたん!!』 3巻

ひきょたん!! (3)     (角川コミックス・エース 277-3)

ひきょたん!! (3)    (角川コミックス・エース 277-3)

行動内容は無茶苦茶ながらも、意外と目的意識ははっきりした活動を続ける秘境探検部。
変人ばかり集まる中、健全な活動をしていた最中に廃部が言い渡され・・・
思えば1巻が登場したときからも、そのキャラクターと、
何よりもまんまデザイン流用の直球っぷりからハルヒっぽいと言われてました。
2巻で今度はバカテスのデザインを。
同じ角川だからできる怖いもの知らずっぷりで、
本編の内容よりも表紙のインパクトが何よりも強烈だった本作もついに完結。
ハルヒにバカテスときましたから、当然次も角川繋がりで
何をパロってくるのかとけっこう楽しみにしていたりもしたのですが、
最後を飾る今回の表紙はまさかのエヴァンゲリヲン・・・
ちょうど時を同じくして碇シンジ育成計画11巻も出ていた関係で、
最初見たとき本気でエヴァと見間違えましたわ。
確かによく見るとキャラは違うし、巻数に(笑)なんて付いてるし、
明らかに違うんだけど、今回ばかりは見事にしてやられました。
この同社作品ってことを利用した容赦のなさはさすが角川。
最初から最後までネタの突っ走りっぷりが凄まじい表紙でした。
うん、ここまで表紙だけで語れる作品なんてそうそうないわ。


非部員含めて女4人、男2人のレギュラーメンバー
やっぱり一部(と言うか半分)のキャラがハルヒ的な香りを感じる中、
そういうキャラたちが繰り広げるネタは、
意外と下ネタ系のギャグが多かったりするのが特徴ですね。
海に行けば水着のポロリもあるよで乳首券発行、

温泉では女湯を覗く・・・じゃなくて逆に男湯を覗かれる展開になり、

紅葉を見に行けば銀杏クラッシュでアレの臭いまみれ。

怖いもの知らずな表紙の時点からしてそうだけど、
全体的に後顧の憂いなど皆無なヨゴレ芸に徹する芸人とか見てる気分です。
えげつないんだけどハマっちゃうと言うね。

こんな展開ばっかりだったこともあって、最終回にはちょっとくるものが、
廃部の危機を迎えることになってしまった理由は非常にしょうもないことなんだけど、
逆にそう言った状況に陥ったからこそ、部が大切な居場所だったと気付くわけでして。
下ネタ多めのぶっ飛び感がすごかっただけに、意外と綺麗な終わり方でちょっと驚きでした。


色んな意味で斜め上いってる本作ですが、
恐らく最たるところが飛鳥の存在でしょうね。
黒髪ツインテールで男女共に人気が高く、容姿も性格も良し。
間違いなく本作で一番可愛くて萌えられるキャラだと言うのに、
股には付くものがきっちり付いてる男なんだぜ・・・

部員メンバー全員にはとっくにバレてる
(と言うかバレたのが入部のきっかけだった)
はずなのに女らしさでは他のメンバーを差し置いて圧倒的に突き抜けてるし、
圭太との関係が回を増すごとに怪しいことになってます。
何故かデキてるような素振りが非常に多かったりしたわけだけど
素振りとかどうこう以前に絶対に両思いで惚れちゃってますよね?
他のメンバーからは秘境的な意味で完全に公認の仲だし、
本編とは違った巻末のあとがきですら二人セットだし。
クリスマスのときなんてプレゼント交換用のものとは別に、
個人的に圭太に手編みのマフラーって・・・

飛鳥のヒロインっぷりが止まらない!
むしろ止まってくれるな!
それに同性だからこそできるシチュエーションの妙ってものがありましてね。
温泉では合法的に一緒に風呂に入れるし、
よくある倒れ込んでしまって相手の胸を〜なんてシーンでは当然アンダーを揉みしだき。

愛に性別なんて全然関係なくて些細な問題でしかないんですね。
うん、飛鳥は将来的に性転換して圭太と本格的に付き合っちゃえばいいと思うよ。