あの事件の真相がついに明かされる!? 『パーツのぱ』 3巻

パーツのぱ vol.3 (電撃コミックス EX 130-3)

パーツのぱ vol.3 (電撃コミックス EX 130-3)

毎回2ページ〜4ページのショートながら地道に回を重ね、
ついに100話到達を果たした本作も3巻目に突入し、
常に変動し続ける秋葉原と言う街らしく
戦争とも言うべき商戦を逞しく生きている様が描かれています。

最新パーツと言えども一年もすれば確実に型落ちするような業界ですから、
変な顧客とかどこにでもいるんだなーとか、
サプライ系の商品を安価にすることで総合的な売り上げに繋げるとか
秋葉原とかパーツとかって点を差し引いても一つの経営ものとして楽しめますね。
いつも飄々としている吉田記者も編集部でけっこう苦労してるんだなーとか
PCとか関係ないところで何気に世知辛いものを感じたりなんかも。

勿論パーツものとしても自作しているとありそうなエピソードありで
またPCをカスタマイズしていじりたくなってくるなー。
1巻が出たときなんて、そろそろ買い換えようと思ってた時期だけに
本当に一式購入して自作組んだこともありますし。
カバー下が週刊アスキーっぽいところが更に意欲を駆り立てます。


天戸さんが吉田記者に尋ねた、かつて手木崎が起こしたとされる『パスタ事件』。
100話目の大きな節目を迎えたと同時に吉田記者の口からついにそのヴェールが明らかに・・・

なったと思ったら何じゃこりゃ!?
事件と言うより完全にイベントフラグじゃないか。
当初から手木崎に気がある風だった西福田店長の根本はこれか。
成程、一人の女性の心を奪ったって意味では大事件ですわ。
ライバル店だから商売敵として譲れないところはあるにせよ、
自分の失態でこんぱその看板を破損させてしまったときには
ちゃんと弁償しようとしているし、
いつになれば修復されるのかを気にかけている場面もあったりと、
基本的に憎めない人ですね。
むしろ業務提携とかって展開があったりとかすれば
かつての事件のこともあって想いが爆発して告白フラグなんて出てくるかもしれません。


今回は新キャラ並びに準新キャラからも目が離せません。
当初から存在だけは明らかになっていたものの、
表舞台に出てくることのなかった社長が登場し、
見事なまでに油断ならぬ狸っぷりを発揮してくれています。
店長が会いたくないと常々言っている通りの天敵ぶりを見せたかと思えば
本楽さん相手には娘か孫かのような接し方をしていて掴み所がありません。
しかし実態はとんでもなく恐ろしい人でした。
『こんぱそ』ならぬ『COMPASO』ってパチモンの店ができて
乗り込んだ本楽さんたちが看板の件でケチ付けられたのを聞いたら自ら乗り込んで・・・

程なくしてパチモン店が潰れてるとか一体何やった!?
すごくヤクザなことでもしたんじゃなかろうかとか、
手口を想像しただけで怖いんですが・・・


社長の底知れぬ恐ろしさもあれですが、
何と言っても一番注目すべきは新キャラの菜瀬美です。

表紙でランドセルを背負っているところを見てもわかるとおりの小学生で、
見た目によらずパーツについての造詣をそれなりに持ち合わせていたり、
学校で得た情報をそのまま商品に反映したりとか、
小学生らしからぬしっかりとした娘さんなのですが、
これがあの店長の実の娘ってぇんだから驚きです。
たまにらしいところを見せるものの基本ヘタレな店長と血が繋がってるとは思えませんわ。
菜瀬美が絡むと親バカモード全開だし、益々ヘタレっぷりに磨きがかかってきたなー。

こんなだから嫁に逃げられるんだよ・・・

まぁこれだけ可愛い娘さんなら溺愛してしまうのもわかりますがね。
それでいて本楽さんのことをおばさん呼ばわりする強かさもまた。
ロリ担当が出てきたことで本楽さんのアイデンティティ危うし!?