誠死ねは僕らのキーワード! 『Cross Days』 1巻

身長や顔つきが女っぽいことにコンプレックスを持っている主人公・勇気。
姉からの呼び出しを受けた先でハプニングと遭遇したことから
ドロドロの人間関係に足を踏み入れることとなり・・・
PC版ではノコギリが、アニメ版ではNice boat.である意味伝説となったSchool Daysですが、
同作のコミカライズ版を手掛けた酒月氏の手により
シリーズ最新作が同じくコミカライズ版としてやってまいりました。
まだ1巻目だから〜と油断していたら早くも修羅場の予感しかしないし、
既に世界がいい感じに狂ってるとしか思えない言動だし、
何と言っても『奴』が・・・

School Daysのときはオリジナルの結末を迎えただけに、
今回もどんな結末を迎えることになるのか油断なりませんね。
少なくとも悲劇的結末だけは不可避だとは思いますが。


本作はあくまでCross Daysですから主人公はあくまでも勇気であり、
話も勇気視点から進行して行く内容ではあるものの、
やはりSchool Daysの系譜ですから、『奴』の存在を忘れてはなりません。
ええ、みんなのダーティーヒーロー誠のことを。
まぁ少なくとも普通に買って読むのであれば忘れるなんてことはありえないでしょうけどね。
何しろ帯書きからし『最低野郎(伊藤 誠)が帰ってきた!』と言われてるくらいですから。
蓋を開けてみればこれまた見事な誠無双。
露骨に世界と言葉との二股かけてて隠そうとすることもせず、
羨ましいだろと逆に自慢してる始末。

言動もかなりアレだし、一々表情が癪に障るし、ぅっわー、殴りてぇー。

さすが帯にまで書かれるほどの最低野郎の名に恥じない見事なまでのクズっぷりでした。
あまりにもクズすぎてかえって笑いが止まりません。
これはもうお約束のあの言葉を言ってくださいと言われてるようなものじゃないか。
そうなると言わずにはいられないな。
ってことで、既にテンプレ化した件のキーワードをここらで一発。


誠死ね


ぃゃ、でもアレっぷりは世界の方が上だと思ってます。


思い違いとすれ違いに気付かぬうちに進行する片思いとこじれる人間関係。
最初の路線のまま進んでいけば純粋にラブコメ展開となったはずなのに、
どうしてこうなったと言わざるを得ない展開には言葉を失います。
本当に最初は純粋にラブコメっぽいんですよね。

更衣室で着替え中の路夏とバッタリって出会いから始まって
最悪の第一印象から徐々に仲良くなってきて。
路夏が勇気のことを気になりだしたと思ったら、
既に勇気は言葉のことが気になっていて、

それを知ってしまった路夏は嫉妬から自分にも好きな人はいると見栄を張ってしまって・・・

と、これだけ述べてみると切ない三角関係に思えなくもないわけです。
現に路夏は可愛いし。
が、言葉は例に倣って誠のことが好きなわけで、
当の誠は世界と付き合ってることになってる上に路夏にまで手を出そうとしたり。
結局辿り着くのは誠の存在になってしまうわけですね。
最終的に誠をどうにかしようと勇気が打ち立てた手段が女装なわけですが、
ぅーむ、やっぱり某未来人に似てるなぁ。

さて今後は勇気と誠が巡りめくBLの世界に突入するのか、
それとも『女だったら放っておかない』と公言していた澤永に襲われてしまうのか。
全てはこれから始まることになるのかな。


まぁとりあえず誠死ね