ザ・ビッグファイト開幕! 『キン肉マンレディー』 2巻
- 作者: 小川雅史,ゆでたまご
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/11/19
- メディア: コミック
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そこには今後に関わる重大な出会いが待っていた・・・
キン肉マンと言えば70〜80年代の少年たちを沸かせた時のジャンプ作品の一つですが、
それを女体化すると言うある意味天に唾吐くような行為とも思える本作。
1巻が出た当初は『こんなフザけた〜』とゆでたまご自身から(笑)付きで帯書きがされていたり、
往年の名作がまさかこんなことに!と話題になった衝撃再び!
待望の2巻目が登場ですよ。
単純に性別を置き換えただけではなく、
主要人物が全員女性になっているパラレルワールドにミートくんが迷い込んだって設定から
リプレイものとしてミートくんが原作の歴史通りにしようと奔走したり、
原作ではモブキャラ扱いだったキャラ(特にスペシャルマンとか)の出番が存外に多かったり、
パロディーものでありながらきっちりと原作準拠の時系列で成り立っている構成は
意外なほどの計算性の高ささえうかがえますね。
かなり重箱の隅をつつくような原作ネタも豊富なので、
読んだことのない人は当然のこと、原作を知っている人にこそむしろ勧めたいですね。
これはある意味『肉』世界のもう一つの正史です。
およそ展開の半分くらいテリーの暴走が牽引してると言う凄まじい歴史ではありますが・・・
まぁ今回もキン肉マンのおっぱゐはデカかった。
意外なところまできっちりと原作に沿った時系列の進行。
ロビンマスクと戦った超人オリンピック編から
ウォーズマンが出てきたザ・ビッグファイト編の間のエピソードまで出てくるとは思わなんだ。
でも地味であまり目立ってないエピソードながら実は非常に重要な位置付けでしたね。
ハワイ編はカメハメ師匠との出会いとキン肉バスターをはじめとする48の殺人技習得が、
アメリカ編はキン肉マン&テリーマンのマシンガンズとしてのタッグと友情が磐石のものとなり。
よくよく考えたらこのあたりを抜かしてしまうとその後の全てが矛盾してしまうわけですね。
そういう意味でもちゃんとこのあたりのエピソードを描いてくれているのは嬉しい限りです。
ブロッケンJrが初登場する宇宙野武士のくだりとか普通に忘れてたので
懐かしいなんてレベルじゃありませんて。
かと思うと番外編はまたキン消しとか劇場版とか何気にネタがマニアック。
よりにもよって自分が唯一見たことのある戦士超人ネタでくるとは・・・
(本来の劇場版は四重の塔ではなくて七重の塔でしたが)
ちゃんと元ネタがあるあたりパロディーものとして地盤がしっかりしてるよなぁ。
ザ・ビッグファイト突入後もテリーの新幹線とか
ラーメン娘の頭にベアークローとか重要なシーンの回収は忘れてません。
となると将来的にはモンゴルマン仕様になるはずだけど、どんな風になるんだろう。
少なくともあのモンゴルマスクはアレだし、隈取みたいなペイントも何だし。
新エピソード突入に伴い、新キャラも沢山登場し、
元からカオスだった世界観は更に混沌化してまいりました。
前回はインパクトばかりが先行していたのであまり見れてなかったのですが、
さすがに2巻目ともなると慣れてきただけに意外と新キャラ陣が可愛いのが多いなーと思えてきました。
いきなりジェシー・メイビアがカメハメ大好きな清純派で普通に可愛いし、
当のカメハメ師匠なんてまさかのエロ好きなロリババアですよ。
嗚呼この修行中に一体どんなセクハラ三昧を受けたんだろう・・・
ウルフマンはふんどし着用の豪快な江戸っ子気質で格好いいし、
ブロッケンJrは眼鏡&ヘッドホン着用のボクっ娘とピンポイント爆撃な属性満載。
性格的にかなりブッ飛んだキャラが多いだけにブロッケンの常識人ぶりは貴重です。
きょぬーが多い中、数少ないひんぬー(と言うか中学生的な幼さ)でもありますし。
そしてザ・ビッグファイト編と言うと忘れてはならないウォーズマン。
原作では当初はペンタゴンを惨殺したりラーメンマンの脳天にベアークロー突き立てたりと
情け容赦ない残虐超人っぷりを発揮していましたが、
本作におけるウォーズマンは・・・
『はわわ』・・・だと・・・!?
まさかの寡黙で口下手なドジっ娘にクラスチェンジしてました。
こんなウォーズマンもありですね。
しかし今回インパクトと言う意味での最強は何と言ってもローデスです。
原作では上唇を額まで引き裂かれたり、アニメでは何故かロボ超人にされたり、
アンドレ・ザ・ジャイアントみたいな風貌に反して
扱いのひどい不憫なキャラとしてはスペシャルマン&カナディアンマンに並ぶ存在でしたが、
本作でも完全にネタキャラと言える扱いになっていました。
元美人で現在はピザ。
エクササイズ対決を挑むも5秒で体力切れとか本当に超人かよ!ってくらいのダメっぷりに吹いた。
番外編でも出し抜けに豚汁を勧めたりネタキャラっぷりは健在。
と言うか、何ですかこのマツコデラックスは・・・
このポジションは他のキャラにできるものではないからまた出てきてくれないかな。