ワニとローターと密室喫煙爆破事件 『みんなミュージカル!』 2巻

みんなミュージカル!(2) (アクションコミックス(コミックハイ!))

みんなミュージカル!(2) (アクションコミックス(コミックハイ!))

大雨による大洪水で陸の孤島状態で閉鎖された学校。
そこに現れたキラークロコダイルとの戦い終わり・・・
タイトルに反してミュージカルとは全く関係なかったり
学園ギャグのはずなのに開幕にトラックに轢かれたり巨大ワニと戦ったりと
あまりにもブッ飛んだ展開が目白押しな本作。
1巻目からしてこんな凄まじい展開を繰り広げてしまったりって
逆に敷居上がってしまうんじゃないかとかむしろ心配になってしまうくらいでしたが、
また色々とすごい話が連発されるもんだから
ワニのインパクトなんてむしろ序の口だったんじゃないかと思ってしまいます。
一言で言うのであれば、満面の笑みで楽しめたって意味で
これはひどい
です。
ありえねー!とかアホかー!とか全力でツッコミをかましながら読みたいところですね。
ただ単にバカやってるだけじゃなくてお年頃な人物たちだからこそ
時折繰り広げられるラブコメ展開もあったりして、
思わぬところから不意打ちを受けた気分になったりも。
かと思えば爆発オチがあったりとやっぱり油断なりません。


多少のお色気も含めたギャグは常に我々の斜め上を往く。
そもそもワニが出てきたことも驚きだったけど、
ガス爆破かましたその後がどうなったかと言うと・・・

ワニ生きてたーー!!
爆破で出番終了と言うか、雨の学校編自体が前回のラストで終わりだと思っていただけに、
のっけから意表を突かれてびっくりです。
しかしワニのみならず、煙草の煙がそんなに嫌だったのか、
檻の鍵を破壊して襲撃かますニワトリとか本作は実に動物が逞しい。

そしてある意味今回のメインとも言える自慰ネタ。
新学期っぽい爽やかな雰囲気だった前回の表紙とうって変わって
どことなく幻想的な雰囲気漂う今回の表紙なのですが、
(まぁ裏表紙に例のワニもいたりしますけど)
マコトを取り囲む赤い糸の先端には丸い卵型の何かが・・・
帯書きにも思いっきり書かれていたりはしますがローターですな。
ぅゎー、さすがにこんなのエロゲとかそういう漫画とかでしか見たことないわー。
帯もローターがバレた女子高生の行動だとか全力で煽ってるし!
コメントだけ見たら完全に18禁作品じゃないか。
とは言っても本編で本当にローターが出てきてしまうんだから仕方がない。
事態の収拾をつけるために大助は変態キャラ街道をひた走ることになるし、

果ては休日の昼下がりに集合住宅のベランダで全力でオナニーの話題で叫ぶときたもんです。
ぅーむ、このえげつなさがたまらない。
特に野郎共の変態っぷりが光ってます。
巻末おまけページではお色気と言ったら欠かせない乳首券も発行されてます。
ただし野郎のだけどナー。
お約束といえばお約束だけどやっぱりえげつない。
そしてそのえげつなさにハマってる自分がいる。


ブッ飛んだ中においてラブコメ展開もまた注目どころ。
ローター騒ぎに端を発して色々あった先に辿り着いたマコトと大助のキスシーンとか、
完全に幼馴染ツンデレな展開ですし、ちょっと前まで喧嘩してたと思ったらこれですからね。

はいはいごちそうさまだよ。
今回の件で大助の髪型も中途半端に長い中性的な感じだったのが短くなって男っぽくなったし、
姐御と舎弟みたいだった関係からどう発展していくのか気になりますね。
もう一つそれ以上に気になる関係が秋史と理恵の関係。
既に秋史が一度告白して玉砕してるわけだけれども、
結果として理恵が秋史の家にご飯を作りに行くような関係になってますし。
二人きりでダイハードを観賞しながらちょっといい雰囲気になったりとか
完全にラブコメ作品の一コマですしあらゆるものが熱くなります。

何でもするとか言われて筆下ろしとか言ってしまうようなエロ魔人なのに

結果としてこのリア充実フラグである。
悔しくなんかない、悔しくなんか・・・くっ・・・悔しいっ!でもっ!ビクンビクンッ
しかしこの二人の恋愛フラグ、元を糺せば例のワニがもたらしてるんだよなぁ。
マコトと大助のフラグもローターが発端だったりするし、
ブコメ展開と言えども発端が普通じゃないのが侮れません。