キン肉マン 37巻

キン肉マン 37 (ジャンプコミックス)

キン肉マン 37 (ジャンプコミックス)

伝説は時を経て甦った!


今現在は二世の新旧世代入り乱れてのタッグトーナメント編が連載中のキン肉マンですが、
いわゆる伝説超人世代としては一度完結した36巻から数えて実に22年。
同一作品の単行本リリース間隔が最も長い作品としてギネス申請できるんじゃない?
と言うくらい四半世紀に届きそうな長い年月を経て今一度我々の前に帰ってまいりました。

公式の続刊としてであると同時にメモリアル本でもある本作、
本の装丁からして当時の単行本らしさを忠実に再現してくれてますね。
表紙を開いた折り返しには作者の写真付きコメント、
カバーを取った表紙も当時を思い出させますし、
中表紙にあらすじ・登場人物紹介もまさに当時のまんま。
かつてキン消しで盛り上がった時の少年たちも
今やほとんどが齢30を超えていることでしょう。
熱い闘いに燃え上がり、友情パワーに泣いた少年の心を取り戻してみるのはいかがでしょうか。

おっさんホイホイであることは間違いないけど、
今でも二世は普通に続いていますから読者としての二世世代も含め、一家に一冊。


正式な続刊と言う事で収録エピソードは王位争奪戦後の時系列にあたるものが中心となっております。
キン肉マンテリーマンが唯一非公式の試合として直接対決し、
ビビンバとの結婚式当日に行われた真剣スパーリング七本勝負に、
それからもさらに数年後の残虐超人との異種格闘技戦
そして番外編として描かれるウォーズマンの出生とロビンマスクとの出会い。
特別冊子用に描き下ろされたもの、読み切り掲載された単行本初出のものと
どれも初出の形態は異なるので、全てをリアルタイムで読んだって人は以外と少ないかもしれませんね。
今回の収録のために新規に描き下ろされた部分や加筆修正された部分があるので、
全てを読んだ人であれば初出のものと比較してみるのもいいかもしれません。
とりあえず、自分が当時読んだ『マッスル・リターンズ』に出てきたケビンはこんな子供じゃなかったです。

グレてないきれいなケビンって感じだった覚えがあるのですが、
このあたりは実際に二世が開始される前だったからでしょうか。
でも当時からケビンって名前だけは決まってたんですね。


知られざる真実などもいくつか見え隠れしていますね。
キン肉王家の人たち以外はみんな『〜マン』とかって名前ばかりで
本名も一切不明だったわけですが、
今回のエピソードでウォーズマンの本名が『ニコライ・ボルコフ』だったことが判明してます。

ロボ超人であるその身体が親の遺伝だったとか
普通にありえない設定が含まれているのはゆでイズム全開です。
人間と機械のハーフって・・・
一番見逃せないのがキン肉マンと言って欠かすことのできない牛丼。
牛丼=吉野家ってイメージが固定されている中、
キン肉マンが買ってきた牛丼の買い物袋に書かれている『なか』の字。

初出の原点であるなか卯に戻ったってことでしょうか。