ハックス! 3巻

ハックス!(3) (アフタヌーンKC)

ハックス!(3) (アフタヌーンKC)

目指すは二○動10万再生!


動画を題材にした作品として、
同時期に出たアニコイが動画が作れればいいなーと言う羨望を描いているのであれば、
こちらは本気で作ろうとしている人たちの奮闘を。
10秒足らずのアニメ動画を作成することが一体どれだけ大変なことであるか、

物を作るってこういうことなんだって改めて実感します。

今はまだ動画サイトに投稿するだけだけれども、
この先、もっといろんな層の人に作品を披露していく機会が出てくるのかも。
で、本作に出てくる当の動画サイトはニコ動ならぬ二○動と微妙に名称をぼかしている一方、
初音ミク』とかめっちゃストレートに名前出してしまっているものとの境界線って何なんだろう。


動画製作を通じて成長していく人たち。
メインで作っているアニ研メンバー三人もそうなのですが、
むしろ周りを取り巻く人たちにスポットが当たってるところが大きい気がします。
ある意味主人公のみよしさんよりも目立っていたのが秦野さん。
興味はあるけど声をかけられない。
声をかけたいけどきっかけがつかめない。
自分にも相当見に覚えがありすぎる如何ともし難い状況下にいたのが、
到来したきっかけによって生徒会の仕事を手伝うことになり・・・

全然違う活動団体ではあるけれど、大きな成長を遂げてます。
いずれアニ研と繋がることになるんでしょうか。
逆に製作側に所属しておきながら終始非協力的な態度の三山。
別に作りたくないと言う以上に自分の技量とかを諦めてるところがある気がするんですね。
一度は投げ出したものを呼び戻され、
最終的に完成したものを見たその目に何を映しているのか。
対して映研のようわからないDQNのヤツ、こいつは・・・
2巻で初登場したときから挙動不審っぷり全開で生理的に受け付けない人物でしたが、
より一層アレっぷりが進行してて何なんだこいつはと。

アニ研に生徒会にと張り込んで完全にストーカー状態だし。
普段何を言われても笑っているみよしさんをキレさせたという意味でもヤバい。
恐らく仲間を貶されたことが逆鱗に触れたのでしょうけれども、
これからも変わらぬ調子で製作が続けることができるのかなぁ。


これまでキーとして登場していたアクアス以外にも登場した作中登場作品にも注目です。
今回製作した動画の元ネタってことで『言霊少女』って架空のラノベのアニメ版が出てくるのですが、
ヒロインの緋色さんがどう見ても某炎髪灼眼の人にしか見えない件。

と言うか、これ単体で普通に読んでみたいんですが・・・
作中に出てきたアニメとかが本当に単体で製作された実例は過去にいくつもありますし、
題材としても普通にラノベ向きだから実在しててもおかしくないし。