アニコイ 2巻

マイナスから始めるアニメ製作。


ようやくアニメ部へと正式入部を果たし、
前回のラストで本格的にアニメ製作をすると言う野望を明かした部長。
一切を包み隠さず本気でアニメに入れ込んでる痛い人たちが集う部活動ものの2巻目である今回は、
ここからスタートになると思いきや、その実情は馬鹿も休み休み言えって状態で・・・
やる気だけはあるけど全く技術が伴わないで諦めてしまうってことはありますよね。
本作のアニメ部はまさにそんな感じで、
確かにグッズ等はこれでもかってくらいにあるけど、
あくまでファンとしての活動なら充実してるかもしれません。
が、実情は構想も全くない、絵心もないクリエイターとしての部活ではなかったために、
作れればいいなーくらいの軽い発想でしかない現実。

どうやって作ればいいかもわからない人たちですから、
これからどんなカオスな代物が出来上がってしまうのかとある意味怖いです。
好みのキャラの要素を詰め込みすぎるとこうなるってダメな実例も示してくれてます。


活動以前に人間としてフリーダムすぎる人たちばっかりなので、
周りの人たちも色々と苦労をしているってものです。
ちょっと出番は少ないけど今回表紙を飾っている生徒会長なんてまさにそんな感じ。
(アニメ部どころか生徒会内部でもいじられまくってますけどね)
前回は振り回される様子と、真面目に活動してない現状を見て
潰そうと画策しているヒールなポジションにいたけれど、
ちゃんと活動をしようとしているのであれば協力は惜しまないと言う、
生徒会長らしさってものを見せてくれてます。

でも名前は残念キャラ・・・
下の名前がアンジョリーナジョリーって見るたびに笑ってしまいます。
もっとも、今回一番不幸だったキャラは会長さんじゃなくて犬の旧八房ではないかと。
13歳の老年でありながら背に乗っかられて馬代わりにされ、
忠犬ぶりを見せるも捨てられて他の部活メンバーに引き取られることに。
割とあっさり済ませてるけど普通にヤバいだろこれは。
(旧八房自身にとってはある意味幸せだったのかもしれませんが)
何気にひどいことしてる世継さんも黙ってれば可愛いのにねぇ。


題材がアニメなもんですから、それを元にしたネタは今回も満載。
開幕からボカロ+けいおん!って掲載当時はタイムリーだったんだろうなーと思いつつ、

普通にやりすぎと言いたくなってしまうレベルです。
既存のアニメ部面子には技術力が足りないから補充しようと乗り込んだ先なんてネタの宝庫。
見るからに40代のおっさんや70代のジジイにしか見えない高校生とか、

新キャラと思わせて一回きりの登場で終わってしまった『ヤドカリ』さんなんてスネークだし。

こんな濃いネタと面子に囲まれてる中で猪子とかすっかり馴染んでるよなー。
部の中で一番の画力を有してることが判明しましたし。