ラジオでGO! 2巻

ラジオでGO! (2) (まんがタイムKRコミックス)

ラジオでGO! (2) (まんがタイムKRコミックス)

今夜も電波に乗せて全力投球。


ラジオ番組と言う、絵で形にしづらい題材を見事に描いた本作も2巻目。
今回は慰労で温泉旅行に行ったり、新キャラも登場してこれまで以上に賑やかになってきました。
アドリブメインで進行させると言うとんでもないコンセプト故に、
実に様々な企画やハプニングが今回も飛び出して、
台本通りに進行するだけでは決して起こりえないようなことばかり。
それが意外と読むと言う形で番組に参加している感が味わえます。
今でこそネトラジが普及して比較的気軽に聴くことができるようになったラジオですが、
やっぱAM/FM局で聴いてこそラジオを聴いているって感じですよね。
実際に投稿をしたことはないけれど、読まれるネタに自分もそうだと同意したり、
声だけでも伝わってくるスタジオの情景を思い浮かべながら笑ったり泣いたり。
毎日のようにちっこいラジカセの前にかじりついて聴いてたあの頃を思い出すなぁ。


とにかく気になる人間関係。
沙絵さんと藤田さん、風見Pと相沢Dと非常に気になる関係が二組もいますからね。
特に風見Pなんて何ですかこの純情乙女!?
相沢Dが絡むと途端に子供っぽくなるし、
仕事はやり手でもそれ以外は案外からっきしなところがあったり、
白玉ちゃんと別の意味で可愛いなぁくそぅ。


製作者サイドのみならず、リスナーサイドもがんばってます。
投稿常連者の『白玉あんみつ』ちゃんが可愛いですよと。
かつてのちとせに近いからいずれはパーソナリティー達と
交わることがあるかなとは思ってましたが、
なるほど、電話企画と公録って手がありましたか。
そうそう、この初々しさと言いましょうか、
憧れの有名人に初めて会ったときってこんな感じになりますよ。
日常のあらゆることをネタにする行動原理も、
何かをやっている人であれば、誰でもそうなってしまうものですし。
ああ、そういうことか、読者=リスナー=自分自身なんだ。


本編の内容もさることながら、中に仕掛けられたネタがすごいです。
本当に読者投稿を募って『柱』の部分でラジオやっちゃってますよ。
文字だけでも伝わってくるノリってのがありまして、
そこにあったのは紛れもなくラジオ放送そのものでした。
しかも途中には同誌で連載している別作品のキャラまでゲストに登場してしまうカオスさ。
こういうコラボ的な企画も漫画と言う媒体ならではですね。
この企画自体は本巻に収録されている分で終了してしまったようですが、
復活したら今度は投稿したいなぁ。


さりげなく途中で気付いた小ネタで、白玉ちゃんがPSPでプレイしているゲーム。
『寄らば斬ります』って台詞から察するにユグドラ・ユニオンでしょうか。
そういえばちょうどこのあたりのエピソードが収録されていたと思われる
去年の夏コミ時点で同作の同人誌頒布してたなぁと。