唐傘の才媛 1巻

唐傘の才媛 1 (電撃コミックス)

唐傘の才媛 1 (電撃コミックス)

和製魔女、旅館経営に奮闘す。


女将は魔女、オーナーは神様、従業員は猫又と、普通じゃない連中ばかりが集う旅館『細縁亭』。
この旅館に一組の男と女が来訪したことにより、旅館内は騒動吹き荒れる大賑わいに。
『魔女』の紅は黒いローブ姿ではなくて着物姿、箒ではなくて唐傘、老婆ではなくて若女将。
いろいろと魔女らしからぬ風体なのですが、本人が『魔法』と言い張ってるし、
方陣描いてたりなんかもするし、一応魔女には間違いないのかな。
そもそもの魔女の定義なんてものが曖昧ですけど。
ぃゃー、基本和風の世界設定にはとことん弱い上に、
旅行&温泉大好きな身なので、舞台としては直球です。
タイトルに『才媛』って付いてるけど、決して完璧超人ではなかったりしますね。
過剰なまでの心の拠り所にしてる細縁亭にどれだけの思い入れがあったんだろう・・・


恋人は切り裂き魔。
『一応』六助の恋人ってことにはなっている乙女だけど、
そりゃ置いて逃げたくなる六助の気持ちがよくわかるくらいにとんでもないです。
性格は一途を通り越してヤンデレ、キレたときの身体能力は明らかに人外。
感情が昂ぶると気に入ったものを切り裂かずにはいられないって・・・
常時切り裂き用のメスを大量に所持してるし、
作中の紅の言葉を借りるならば『あんた本当に人間かいな』。
『かみはバラバラになった』を素でやりそうだし。
実は某赤屍さんよろしく体内にメスを仕込んでるんじゃあるまいな。
ある意味この乙女一人だけで18禁レベルな気がしなくもなかったり。
と言うか、何気に際どいシーン担当でもありますし。
服で隠れてるけどすごくギリギリのラインで小便シーンあり、
描き下ろしでは性教育モードでスジ入り寸前な上に、
盛大に『ペニス』とか叫んじゃってるし、半裸でマウントポジションも取ったりで。
確かに可愛いんだけどエロい上に怖いっすよ乙女さん。
特に血濡れの角隠しが・・・
存在感では他の追随を許さない、まさに乙女無双。


あまりにも不幸だからか、どことなく性格もひねくれてる六助。
描き下ろしページを見てはじめて気付いたのですが、既に服装からそれが出てたんですね。
ここを見てから本編読み返すと本当にびっくりでした。
だって浴衣着てるときずっと左前なんですもの。
そりゃ着こなしの時点からして演技悪いんだから・・・ねぇ?
ラストでは紅と言うか細縁亭と切っても切り離せない立場となってしまいますが、
これから旅館経営どうすんだろ。