ノノノノ 4巻

ノノノノ 4 (ヤングジャンプコミックス)

ノノノノ 4 (ヤングジャンプコミックス)

県大会終わり、新たな波乱の予感。


スキージャンプを題材にした本作も12月と言う本格シーズンに合わせて4巻目が登場。
話自体は夏ですがそのへんはこだわってはいけません。
相手校の監督が自らの保身のために行った策略によって皇帝が大怪我をした直後。
競技そのものは確かにほんの数秒で終わるとは言えども数々のドラマが繰り広げられるんですね。
女であるが故にいくら飛んでも正式な選手とはなれないために喜ばれることのなかった身が
男装して紛れ込んでいるとは言え、部の仲間達から手厚い激励を受けて
初めて自分が飛ぶことが喜ばれることを実感して思わず涙して。
何気ないことだけど仲間って存在は嗚呼どうしてこんなにも頼もしくて大きいのか。
仲間の大切さと同時に悪にはいつしか鉄槌が下ることも教訓として教わりました。
自分のことしか考えてなくて選手のことを信用していない相手校の監督なんていかにもな小悪党タイプですし
こうなってしかるべき結果となってぃゃよかった?
ただ、最後に勝手に逆恨みする描写があるところを見ると
もしかしてもっと後になってから復讐としてとんでもない障害として再登場するのかもしれませんね。


大会後のインターバルとして今回のメインとなるのが亡き兄、悠太の元恋人であるそらさんの登場。
花火の下で告白した発言を踏まえて改めて読み返してみるとまた違った見方ができるってもんです。
最初に出会ったときに放った一言の真意とかやっぱりその通りの意味だったんだとかね。
気付いていながらも本人の口から言われるまではそれを感じさせる素振りを見せずに振舞って
実はとんでもなく強い人だったんだと思わされます。
大会の時の相手校の監督を悪い意味で再登場しそうとすればそらさんはいい意味で再登場しそうです。
このそらさんの妹がまた新たな火種となるわけですがその火種はあまりにも大きすぎました。
最終的に世界を見据えた場合、勝つべき最後の相手にして目標なんではなかろうか。
火種そのものであるハンスが登場したことで天津あたりがライバルからかませ犬的存在にならないかは心配なところ。


それにしても他の面子は格好いいだけではない非常に格好悪い面がたくさん出てました。
コウロギは『ゴキブリ』『カマドウマ』『カメムシ』と散々な呼ばれ方をされ続け、
皇帝はそのコウロギにエロ発言を思いっきり聞かれてしまって盛大に振られ、
天津は金魚すくいで小さな子供相手に本気で対抗意識を燃やす。
あまりにも人間臭すぎて格好悪いはずなのにかえって清々しいわ。