しるバ. 2巻

しるバ. (2) (角川コミックス・エース 193-2)

しるバ. (2) (角川コミックス・エース 193-2)

貧乏組織よ永遠なれ。


地域に根付きまくった極貧状態の悪の組織を描いた本作も2巻目にして完結。
主人公よりも目立ちまくってるイヅルがあらぬ方向へ改造させられまくっていく様子と
真ヒロインと言っても過言ではないハルミさんの一挙一動の二本柱は強力でした。
本当にこの二人を通じて『愛』を感じられるんです。
組織の貧乏っぷりも拍車をかけてすごいことになってるし。
空腹を紛らわせるためにゲーム、商店街の美味しい店を想像で評価し、
豆まきでは豆がもったいないとパチンコ玉で代用。
発掘した温泉で商売すれば一発当てられそうなものを・・・
そこまで打算的にならないからこそ地域に根付くファミリー的な組織なんです。


イヅルを通して徹底したドリルへのこだわりと愛。
まさかドリルVSドリルなんて漢の浪漫を目の当たりにできるなんて。
兵器と言えばとりあえずドリル、これぞ漢の方程式なり。
カバー下でなんてデンドロビウムっぽい武装にまで進化してしまってますから。
進路希望で切なる願望を書いていたのにいざそれが実現すると
現状がよかったと実感して紛れもなく仲間だったんだって最終回のくだりもすごく主人公してました。


ハルミさんを通してひんぬー愛。
ラーメン屋あたりにありそうなビールジョッキ持った水着姿ポスターを作製されていたり
こっそり床で涼んでいるところを激写され、バニー姿で商店街へ買い物へ行かされ、
制服姿で学校へ行き、勝手に自分の広報誌を出されてて特典の萌えボイス録音をさせられ、
師匠からはセクハラ行為。
くそぅ、一挙一動全てが愛おしくてたまらない。
マニア好みと言うなかれ、しっかりとした需要ってのはあるもんなんです。
このポスターだったら3本くらい、広報誌なら定期購読してもいい。


一応物語はこれで完結ではありますがクリスマスに今一度帰ってくる。
12月下旬にドラマCD発売決定だそうでどんな内容になるのか、
キャストはどうなるのか、イヅルはまた改造されてしまうのか、
そしてハルミさんはどんな恥ずかしい目に遭わされてしまうのか。
心境としては描き下ろしページでハルミさんににじり寄るステラさんの気分。