狐とアトリ

狐とアトリ―武田日向短編集 (角川コミックス ドラゴンJr. 111-1)

狐とアトリ―武田日向短編集 (角川コミックス ドラゴンJr. 111-1)

嘘と真実を受け入れた時、絆は種族の壁を超える。


その平穏な生活は果たして真実であろうか?
嘘で固められた社の真実に気付いたとき全ては現実となり嘘が嘘であったと思い知る。
終始嘘をついているのは誰かの探り合いかと思いきや結果は付いていたのは全員。
いつか化かした狐、全てを忘れさせ真実を曲げた姉、忘れたい一心で嘘で塗り固められた社を具現化したアトリ。
微妙に核心に近付くにつれて知ってはいけないものと知りつつ知ってしまうアトリ。
全ての嘘が明かされて真実がさらけ出された時にあったその気持ち。
それこそはまさに真実でこの瞬間二人は種族を超えて本当の意味での姉妹になったんだなと。


その後の番外エピソードでは少しずつでも確実に成長している様子が見られてよかったです。


もう一つの収録エピソードのドールズ・ガールも
永遠などない、少なからず全ては変化しながら進んでいる。
形などの永遠はないかもしれない。でも心の永遠はあるのだろうか。
そんなキーワードで永遠の友情を意味する蔦の写真をお守りに入れて願をかけるのは
あぁこれで本当の意味での親友ってものになるのかーと。
困った時に手を差し伸べてくれるのが本当の友とは言ったものです。