恋も青春も演奏のように息継ぐ暇なし! 『7時間目の音符』 3巻

7時間目の音符(ノート) (3) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

7時間目の音符(ノート) (3) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

コンクールを終えて三年生は引退し、世代交替が行われた吹奏楽部。
部活動の環境のみならず、人間関係にも様々な動きが見え隠れし・・・

もはや言葉で何と表せばいいのかわからないほどに、
見ただけで悶死できる描写の数々が満載な本作。
最新刊でもずっと見つめていたくなるような、
逆に目を逸らしたくなってしまうような、
凶悪なまでの悶絶シーンが当然のように数多く盛り込まれていますが、
恋愛ごととはまた別に青春とはかくあるべきなシーンも多く、
壁ドンを通り越したウォールクラッシャーのみならず、
一つの青春群像劇としての側面も強くなってまいりました。
新部長となった葉平の奮闘ぶりにも要注目です。
確実に本作みたいな生活になることはなかったとわかっていながらも、
それでもやはりこういう作品を読んだ後は、
何でもいいから部活動に入っておけばよかったと、
毎度のように当時の我が身を振り返って後悔の念に駆られてしまいます。
ぃゃ、実際にこんな二人の様子を部活動で毎日のように見せ付けられた日にゃ、
むしろそれ目当てに通ってごちそうさまでしたって眺めるのが日課になりそうです。
そして今回はあずみさん&葉平の二人以外にも、
恋愛フラグが二つほど芽生え始めてきていて、
様々な恋愛の形は悶死力を大幅に増加させることに貢献しており、
ツボとなるカップリングがあれば一発で心奪われること請け合い。
季節は巡って既に秋。
残された僅かな時間の間で各々がどのような関係を紡いでゆくのか、
これからも楽しみでなりませんね。


ブコメはヒロインの魅力あってこそ。
当初こそあずみさん&葉平の二人だけを中心に描かれていたのが、
気が付けば米沢&米子の生徒と教師という、
禁断の関係による米ップルが急接近し、
今回更に吉成&鶴ちゃんまでもが一気にフラグが立ちまくりで、
徹頭徹尾ラブがコメったシチュエーションが連続する素敵仕様。
しかもどの組もひたすらに強烈なニヤラブ要素を持っているため、
全く息つく暇なく顔面の筋肉は緩みっぱなしですよ。
吉成組では元カノなんかが登場したりなんかもするのに、
修羅場感は一切皆無でむしろ和気藹々。

本作に暗い展開は似合いません。
笑顔が苦手で表情が硬いって言われる自分も、
これを読めば悩み解消さ!HA!HA!HA!とか、
割とそんな妙なノリになってしまいました。
ここまでくるとある種の兵器ですよ。
みんな可愛いのがいかんのや。
可愛いは正義なんや。
米ップルも同じ合コンに参加することになってしまったり、
文化祭デートとかなかなかのシチュエーションを見せ付けたりして、
この手の組み合わせが好きな人を確実に殺りにきてます。


他のヒロイン格が一気に目立ってきて我も続けと恋愛モードに突入せども、
しかし最強はあずみさんであると言わざるを得ない・・・
部活動は引退状態になって
部長の座を明け渡したからこそのポジションってものがあってですね。
毎日顔を合わせられる機会が減って寂しいから甘えたくなったり、

文化祭では執事服&描き下ろしでメイド服のコスプレあり、

あまつさえ男なら一度は憧れる膝枕まで・・・

妄想心音(ザバーニーヤ)で心臓鷲掴み!相手は死ぬ!むしろ自分が死んだ!
書いてて我ながらキモいテンションだが、
そうならざるを得ませんわ。
中扉と描き下ろしラストとで、キスに始まりキスに終わることも見逃せません。
上等のケーキに練乳とメープルシロップをぶっかけたかのような甘さ、
じっくりと時間をかけ、嘗め回すかのように表情の一つ一つを眺めて堪能したくなります。
部活動青春ものとしてのストーリーが強くなってきた分、
それに負けじと一層ニヤラブっぷりに磨きをかけてきたように感じます。
自分の中で最強ヒロインの一角にポジショニングしてることは確実です。