そして情婦がもう一人・・・ 『とんぬらさん』 6巻

とんぬらさん 6 (IDコミックス REXコミックス)

とんぬらさん 6 (IDコミックス REXコミックス)

謎の喋る猫七匹兄弟の三匹目となるチャーミーが登場して更にカオス化する日常。
強力なカリスマに魅了される人間がまた新たに誕生することとなり・・・
くどい顔と独特の喋りでウザさMAXの謎の猫を取り巻く日常コメディも6巻目。
今回はいつもの三姉妹の絡みは若干少なめに、
周囲のサブキャラ、大人の人たちに焦点を当てたエピソードが中心となっています。
話の展開は若干これまでと異なった雰囲気は漂うものの、
誰が相手であっても尊大なる上から目線キャラは変わらずに、
やっぱり今回も見事なまでのウザさを発揮してくれています。
こいつらにとって、相手が人間だろうと動物だろうと、
そんなことは全くの瑣末事なのです。
特に前回触手責めで自爆したピンクのやつは開幕からご乱心ですからねぇ。

エロい描写は今回も例に漏れず入っていますし、
そっちを求めている方の期待にも応えてくれているのでご安心を。
個人的には市乃の出番が少なめなのが残念ではありますが・・・
しかし一番のツッコミどころはとんぬら兄弟の両親に関してだと思うんだ。

何で人間が手紙読めてんだよとか、ウルトラの父と母みたいなのが頭に付いてるとか、
そもそも猫が手紙・・・だと・・・
恒例の時事ネタありの帯ネタも相変わらず。
ガンダムエルシャダイ⇒俺妹⇒まどマギときて今度はAGEですよ。
元ネタ以前にネタが一人歩きしてる感のある例の「強いられているんだ!」って、
ネタのサイクルが短いこの業界ですから、
次巻が出る頃には風化してしまってるのでしょうか・・・
帯でわかるオタ年表って感じで楽しむのもまた一興ですね。


大人の女たちによる戦いが始まる・・・
前半こそアニマルな話が展開されたりしているものの、
後半は完全に蟹江先生と京乃ママのターンです。
表紙を飾っているのは伊達じゃありません。
今回最大の被害者とも言えるのが蟹江先生。
とんぬらさんの人望(?)は知りつつも、
近付けられると怖くて泣き出してしまうくらいに猫嫌いの先生が、
プールで溺れて人口呼吸で救われた事をきっかけについにデレモードへと突入。
この人口呼吸のシーンがまた素晴らしくエロいんですねこれが。

嗚呼、そりゃこんな快楽にも等しき救助をされてしまっては、
見た目や種族の壁を越えて惚れてしまうのも仕方ありませんね。
その事実を知った時の初々しさとか、デレた後の反応とか、
やたらと可愛くてたまらない。
猫嫌いをも屈服させてしまったとんぬらさん半端ねぇっす。
しかし元祖情婦(?)として、それを黙って見ていられないのが京乃ママ。
ここに、大人の女性たちによる大人気ないバトルが開幕することに・・・

何この昼ドラ展開!?
完全に犬猿の仲なじゃいですかー!
全く絡みの無かった二人がこんな風になるなんて思いもしませんでしたわ。
先生とのモフり権争いとか雛乃との親子喧嘩とか、
「薔薇と椿」を想像せずにはいられない。
そして京乃ママにも意外な事実が発覚。
当初から三姉妹に対して目力の強い母だなーと思っていたら実は・・・

※若かりし頃の京乃ママです
なんとまあ。
つまり市乃が成長するとああなると。


時として獣の戦いに赴くこともある。
人間の出番がほとんど無いアニマルサバイバーな話が始まったときは、
一体自分は何を読んでるんだと目を疑いたくなりましたよ。
喋る猫の話を見ていたはずが、
気付くとガンバの冒険よろしくノロイ様みたいなのに襲われて、
自然界における掟の厳しさを命で知ることになる展開なっていた。
何を言ってるかわからねーと思うが(以下略)。

とんぬらさんは猫なわけだから、
本来ならばこっちの展開の方がある意味らしいのかもしれません。
が、何だろうこの違和感は。
何とも不思議なエピソードでした。
家畜が何を考えてるのかなんて知るべくも無いですが、
擬人化した想像図がエロいのはお約束です。

と言うか、コスプレしての鶏舎プレイとかヤバいなこのイメージは。
まぁ実際産む機械って表現は間違いではないですけどね。