伝説のバカは次世代へと受け継がれる 『女子高生 Girls-Live』 1巻

女子高生Girls-Live(1) (アクションコミックス(コミックハイ!))

女子高生Girls-Live(1) (アクションコミックス(コミックハイ!))

入学式初日から遅刻をかました三人組。
その場で意気投合したバカ共はとんでもない方法で式への潜入を試みるが・・・
女子高生を理想とかけ離れた生々しくも下品な現実を赤裸々に描き、
アニメ化やゲーム化もされたことのある大島永遠氏の代表作にして、
真骨頂とも言える伝説のギャグ作品がついに帰ってきました。

可愛い顔して容赦なく飛び交う下ネタは健在ですし、
内部生と外部生のボケとツッコミの位置関係も入れ替わっていて、
開幕からテンション全開でぶっ飛んでますね。
女三人寄れば姦しいと言いますが、とてもじゃないけどそんなレベルじゃない。
もっと遥か高みを超越した恐ろしい何かです。

学校風景を見ているはずなのに、異次元でも見ているような感覚に陥るのは、
きっと理想と現実のギャップを感じているだけではないはず。
前作から数年後と言うことで、メインキャラは総入れ替えとなったものの、
舞台は変わらず咲女ですし、所々に前作とリンクしたキャラが登場してくるので、
本作からはじめて入る人は勿論、前作を知っていると一層楽しめること請け合いです。
もしかすると、そのうち作中では既に伝説になっているセレ部こと、
元メインメンバーの絵里子とか香田とか出てくることもあるのかな。
もしそうなったら胸熱すぎる・・・


下品度は伝説超え公式認定済み!?
普通にキャッチコピーとして『バカ』と同じくらい使われている『下品』。
とにかくえげつないくらいに下ネタ満載なのは相変わらずで、
加えて極めてテンションの高いバカっぷりで一気に攻め立ててくることもあり、
終始力技に抗うすべなく笑わされっぱなしです。
伏字なんか知ったものかと『ちんこ』なんて単語が出てくるわ、
膝まくらならぬ乳まくらでくつろぐわ、
タンポン改造してコルク銃を作るわとやりたい放題。

まさか鬼畜系エロゲでよくあるシチュエーションの、
バイブを突っ込んだまま一日なんて場面が、
現実だとエロさの欠片もない事実を知ることになるとは思わなんだ。

たぶん本当なんだろうなぁ・・・
この事実を知ってしまった以上、下手するとエロゲでこのシチュエーションに直面した場合、
ギャグ以外の解釈ができる自信がなくなってしまったかも。
のっけからこんなノリですから、えげつなさは確実にパワーアップしている本作。
それを裏付ける結論も作中にて語られていて・・・

図解で説明されているので一目瞭然。
新世代、恐るべし。


バカ軍団改めトンチキ軍団は今日も我が道を往く。
ネタがえげつない分、当然のようにキャラも濃い奴ばっかり。
主人公からしてバカ代表っぷりを如何なく発揮してくれてます。
前作はどちらかと言うと周りに男がいない環境に染まっていって、
油断から次第にバカになっていった感じがする反面、
今回は最初から真性のバカですからねぇ。
三人が揃って下着否定派ってのも凄まじい。
お花なんてふんどし愛好家ときたもんだ。

これはふんどしの時代くるでー。
次第に影響範囲を広げていって、気付けば内部生面子も巻き込まれ・・・
カナさんは今のところ貴重な常識人兼ツッコミ役として機能しているけども、
段々軍団に染まっていってしまうんでしょうか・・・

他の誰とも違う個性を発揮してる真紀さんとかも、
これから絡みが増えてきそうかな。
金銭感覚が色々とおかしい超お嬢様キャラなのに喋りは方言全開とは、
異色の組み合わせが何だか新しいですし。
方言キャラは本当にツボるとすごいですからね。


かつてはあんなだったキャラも、今はこんなになっていて・・・
さすがに舞台となる学校が同じですから、色々と出てくる人は出てきます。
生徒も十分濃かったけど、教師陣も相変わらず濃いなぁ。
今も昔もバカ軍団にトンチキ軍団に振り回される小田桐の不憫なこと。
三十路過ぎたからか、既にアイドルの異名ですら呼ばれなくなってることに、
時の流れってものを感じますなぁ。
当時まだ小学生だった絵里子の弟の大地も高校生になってるし、
むしろお花の幼馴染で完全にいじられキャラになってるし。
本作における男キャラの立ち居地なんてそんなものなんです。
まぁ現実的にあんなリアルでギャハハとか笑ってる女子高生相手に逆らえる気もしないし・・・
変わりっぷりが一番驚いたのは喜屋武さんですかね。

一見するとただの校内カウンセラーなんですが、
あなた前作では沖縄修学旅行編でバスガイドやってましたよね!?
バカ軍団は一人の人生そのものを変えてしまったのか!?
姐さんのことだから、面白そうって理由だけで転身した気が・・・
他にも新キャラながら意外な繋がりを持ってるキャラも色々といるので、
世間は広いようで狭いと思えますね。