本能寺にて待ち受ける者とは!? 『てんかぶ!』 3巻
- 作者: 井冬良
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/09/18
- メディア: コミック
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そんな中、仲直りをしたいと旧校舎・本能寺への呼び出しがかかるが・・・
最近一つのトレンドと化してきている戦国武将の現代風少女アレンジ。
キャラのアレンジに付け加えて学園ギャグとしても突っ走っていた本作。
変態とか中二病とか戦国一切関係なしに暴れまわりながらも、
いよいよ今回で完結となりました。
見た目も性格もハルヒっぽい信長がメインヒロインなだけに、
常にテンションの高いノリが維持されていて、
本当に最後まで全力疾走で駆け抜けていったって感じです。
本能寺におけるくだりは見ていて一気に方向転換してしまうのかなんて思いもしましたが、
ギャグとして、コメディとして、百合としてきっちりとオチを付けてくれましたし、
総じてキャラも可愛かったし、メジャーな知名度はないにせよ、
全体的によくまとまっていた本作でした。
ギャグ方面としては最早言わずもがなな暴走具合。
表紙を開けた瞬間から素敵にぶっ飛んでくれてます。
いきなり飛び込んでくるのが『天下一武道会』ならぬ『天下一部動会』ですし。
何も最初だけが凄まじいわけではありません。
最後まで基本このテンションがずっと続きます。
勢いってやつは大事ですね。
特にぶっ飛んでたのが最終回後の描き下ろしおまけ部分。
延々と面白ED案で中二病全開の政宗の痛さが光ります。
ギャグとしては一番見てて楽しいキャラだったなぁ。
信玄と謙信が川中島で対決するシーンも、
そういう名前の店でケーキ大食い勝負になってしまったり。
極めて平和的といえば平和的ではありますかね。
いつぞやに武田と上杉の末裔がリアルで川中島でオセロ対決するなんてテレビ企画もあったし。
同時に信玄が謙信を敵視している理由も判明したりするのですが、
あれだな、この謙信は間違いなく唐揚げに断りなくレモンをかけて火種を撒くタイプです。
まぁ本作の謙信は男の娘キャラである時点からも色々と残念なキャラなのですが。
秀吉に積極的にアピールしても男だから完全にスルーされまくってるし。
終盤になってからは遅れてやって来た新キャラも登場。
ここまでメジャーどころのキャラが出てきている中で、
全く出番が無かった不憫な天下人、家康の登場です。
一体どんなキャラかは帯書きを見れば一発かと。
『徳川家康(メガネ幼女)、もらす!』
極めて簡潔にして的確に表してますよ。
つまりは、お漏らしきたー!と。
お漏らし以外にも椅子として座られたりパシられたり、
基本的にひたすら不憫な役どころ。
が、これだけ終盤に出てきたこともあって、
光秀を取り込み、とあることを企んでいて・・・
目的が下克上なのか否か、本当の目的は要注目です。
実はラブコメ要素も見逃せない!?
ずっとギャグで進行してきた分、さりげないフラグとかがとにかく目立つんですよね。
ちびっ子の信玄にケーキをあーんしてもらうのは破壊力高いぞこれ!?
しっかりと顔を赤らめてくれてるし、本作の秀吉ってリア充ですよね。
サル顔だけど・・・
しかし一番ラブコメとして目立っていたのが信長だったあたりは、
やはりメインヒロインと言うべきか。
秀吉と二人で遊びに行くのを最初は何も意識していなかったのが、
デートと指摘されるや否や露骨に意識してしまう様子はかなりくるものがあります。
最終回でもモテモテな秀吉にヤキモチを妬く様子が可愛いったらもう。
信長にしても信玄にしても、普段尊大なキャラがデレたときの威力は半端ないですな。