常識を超えたエクストリーム麻雀の数々を制覇せよ! 『角刈りすずめ』 1巻

角刈りすずめ(1) (近代麻雀コミックス)

角刈りすずめ(1) (近代麻雀コミックス)

麻雀に生き、麻雀に死す男、誰が呼んだか角刈りすずめ。
自らの死に場所を求めて都心の雀荘523店舗を回った彼が出会ったのは、
常識を覆すトンデモ麻雀の数々だった・・・

一見すると任侠ものと思えなくもないいかつい顔の男が表紙を飾っており、
ひたすらに硬派な麻雀ものかと思いきや
まともに麻雀を打っている場面などほぼ皆無と言っていいくらいのエクストリームっぷり。
作者がそもそも麻雀を知らないと言うだけあって
読む側としても全く知らなくても楽しめるギャグでした。

実際にルールを知ってたらツッコミどころしかないんだろうなー。
ぃゃ、知らなくてもツッコミどころ満載ですがね。

いかつい見た目の『すずめ』が体当たりでバラエティ番組企画のような
無茶苦茶な麻雀の数々に挑む姿はひたすらに笑えました。
何がすごいって本気でこんなのが近代麻雀に連載されてたってんですからねぇ。


とにかく一度見たら忘れられないインパクトが強烈な麻雀の数々。
開幕からして高さ2m、重量100kgの巨大牌を使った『でか牌』から始まって
この時点からして無茶っぷりは一発で見てわかるって代物なんですが、
こんなものは全然序の口であり、ひたすらにエクストリームっぷりは加速するばかり。

雀卓もろともスカイダイビングをしながらだったり、

車を牌にしてアクション映画ばりのクラッシュをしたり、
一牌がグラス一杯の酒で飲んだくれ勝負になっていたり。
ぃゃむしろすごく楽しそうなんですが・・・
特に飲酒麻雀はかなりやってみたいかも。
ぶっ倒れるのと二日酔い上等で。
自分自身点数計算とかあまり詳しくルールは知らない身ですから、
逆にこういう変則的なやつの方がしっくりくるってもんですよ。


ぶっ飛んだ麻雀もさることながら、他も順当にギャグしてます。
麻雀に生き、麻雀に死すような人生を送ってる割には
見かけによらずけっこう負けてたりとかするし、
色んなところで角刈りありきだったりするし。
ある意味極まったのが酒に酔ったときの一幕。
モノマネすると言い出して一体何のモノマネをするのかと思いきや、
よりにもよって他の名だたる麻雀漫画の数々の主人公って・・・

アカギとか哭きの竜ならまだしも、
何気にムダヅモ無き改革だの咲まで出てきてるし。
この咲の浮きっぷりが凄まじい。
角刈りってこともあってお前誰だよ!とツッコまざるをえません。
むしろツッコむことに誘導されてる気がしてなりません。
と言うかよくここまで描き分けたもんだと。