ブラック・ジョーク 3巻

ブラック・ジョーク 3 (ヤングチャンピオンコミックス)

ブラック・ジョーク 3 (ヤングチャンピオンコミックス)

Viva! La vita della pazzia!


何と言うか一言では表せないようなハードなバイオレンスの世界。
当たり前のように人は死ぬしグロも多い世界観ながら、
一気に駆け抜けるがごとく読み耽ってしまう不思議な魅力に溢れた本作。
まさに『狂乱の人生』そのものなのですが、
ただのバイオレンスではないエンターテイメント性は、
巻を重ねるごとに中毒性を増していくと言う、読む麻薬みたいです。
1巻のほんのさりげない1シーンの続きからいきなり始まったりとか、
何か全てにおいて意表を突かれます。
ぃゃー、裏表紙の『今宵も踊ろう殺戮ダンス』とはうまいコピーですよ。


全てにおいて無茶苦茶な人物ばかりが登場するわけですが、
各人が昔はどんなだったかと言う過去の話がけっこう多かったですね。
当然のことながら無茶苦茶な人間の昔も無茶苦茶なわけで。
社長のどうしてこうなったと言いたくなるようなとあるイケメンとにまつわる話や、

吉良と小玉がつるむようになった話とか。
海兵隊時代に出会ったものかと思ったら学生時代からでしたよ。
吉良は全く変わってないけど、小玉は・・・
すげぇ、髪型が全然似合ってねぇ!

意外だったのがランオーバーの少年時代がまともだったことでしょうか。
普通にカルチョ(サッカー)を愛する少年だったのが何故こんなマフィアになったんでしょう。
彼自身が持っている美徳感はそのままなんでしょうけどね。
だからこそかつての親友を敬い、美徳を汚そうとすれば怒りもするわけで。
プロのスポーツ選手とマフィアと立場は全く違えど、
美徳と信念を失わない限り続く友情は純粋に美しいです。


そんな中で素敵に華を添えてくれたのがあかりちゃん。
クールビューティーゴスロリアサシンが唯一心を許している、
それを通り越した恋心でときめく様が可愛いったらありゃしません。

相手がよりにもよって小玉なわけですけどね。
やっぱこれだけの手錬だと男を見る基準は強さなんでしょうかね。
小玉も『俺の方が強い』が口癖の戦闘狂だし、
そういう意味ではお似合いの二人なのかもしれませんけどね。
嫉妬心で小玉のターゲットを横取りして
強さの分析で身体中をまさぐられてイかされる様は実にエロ可愛いです。

※強さの秘訣を分析中です。
それにしても結果的にこの二人のノロケのために
思わせぶりな役回りをしておきながら瞬殺された『ミノタウロス』が不憫でなりません。
台詞すら与えられなかった前回の『ハンマーボルト田中』よりはマシかもしれませんけど。
ぁ、でも田中の方は台詞以上にオードリーの春日に激似と言う美味しい立場ではありましたっけか。