プラナス・ガール 1巻

プラナス・ガール 1 (ガンガンコミックスJOKER)

プラナス・ガール 1 (ガンガンコミックスJOKER)

シュレディンガーの女装少年!?


運動も勉強も万能だけれども少々面倒臭がりな性格の主人公槙。
高校の合格発表の日に出会った気になるあの子は『自称』男の女装キャラで・・・
以前発売された女装少年アンソロジーでも飛び出たインパクトを与えてくれた本作。
ついに連載&初単行本として登場ですよ。
女装ってだけではなく、何気にSっ気のある絆と、
普通に考えれば完璧超人系なのに翻弄されまくってヘタレになってる槙。
この微妙な距離と、友情と愛情の狭間で揺れる様が楽しいところですね。


何と言ってもどう見ても女にしか見えないけれど、『自称』男の絆ですよ。
ええ、最初からずっと自分は男だと公言してはばからないのですが、
実際のところは本当に男なのか否かはまだ実証されてないんですよね。
海水浴で水着姿になって上半身を脱いだところは確かにありました。
アクシデントであっても胸を触ってしまう場面もありました。
でも、女でもひんぬーなら極めてフラットな胸ってのはありえるわけですし。
となると本当に肝心なのは『下』だけど、真実は未だに明かされず・・・
先の見えない現在では生物学的に男である絆と、女である絆が混在していて、
胸だけでは確認できない(バキューン)な部分を触れることではじめてその状態が確定する。
ぅーむ、何と言うシュレディンガーの女装少年状態でしょうか。
槙をはじめとした当事者たちのみならず、
読んでる側にまでどうしようもし難い期待を抱かせる、
実に罪な子ですぜ絆さんよぉ。
そういう意味では自分も絆に翻弄されてる一人なのかもしれません。


段々と見ているうちに翻弄され続ける槙のリアクションも楽しみになってきます。
一応は同性(?)なんだから強引に確認するくらいいったれーと思うものの、
最後の一線がどうしても越えられないヘタレっぷりに、
どんな朴念仁でもすっかりヘタレにしてしまう絆のSっぷり。
やっぱお似合いだわこの二人。
こういうダル系主人公のツッコミってのは某キョンに通じるものもあったり。
でもってそういうツッコミが好きなんだなぁ自分と。