キルミーベイベー 1巻

キルミーベイベー (1) (まんがタイムKRコミックス)

キルミーベイベー (1) (まんがタイムKRコミックス)

漫才師?いいえ、殺し屋です。


とある組織に所属し、殺し屋稼業を営みながらも学校へは通っているソーニャと、
最初の頃はまともだったはずなのに中盤以降はすっかりアホの子なやすなが織り成す、
どこか普通じゃない学校生活の日々を描く本作。
一言でこの作品がどんな内容であるかと問われれば、間違いなくこう答えます。
『漫才』と。
たまに忍者のあぎりやその他モブキャラが出てくるものの、
基本は出てくるのがメインの二人のみ、
やすながひたすらにボケて、それに対してソーニャが毎回激しい突っ込みを入れるスタンス。
話の流れが確立しているのは円熟した芸人の鉄板芸を見ているかのようです。


本編が漫才的であるからこそ描き下ろしページもまたネタ十分。
最初にキャラ紹介のページがあるのはお約束ですが、何故かトントン相撲。
KRシリーズの単行本は大抵カラーページには本編のちょっとした伏線の補完や、
プロローグ的なものやエピローグ的なものまで、
ちょっとしたショートエピソードが挿入されていることが多いです。
本作にはそんなものは必要ないとばかりにカラーページ全般に渡るネタの数々。
全てが間違っていて前提からしておかしな間違い探しに、
盤目まで用意されてる将棋に、福笑いにぬりえに。
カバー下では二人が奇妙なダンスを踊っており、どこを取っても妥協してません。


最強とは言えども無敵とは限らず。
殺し屋ですから、その技術を生かした体術はお手の物。
触れてきた相手の関節を外すのはわけもなく、
武器としては何本もの投擲用ナイフを隠し持ち。
そんなソーニャもしっかりと苦手なものは苦手でして、
むしろ誰もが嫌がるGはさすがに怖いらしいです。
やすなについてはもうアホの子としか言い様がない・・・
回を増すごとにエスカレートしていくボケっぷりはある意味壮観です。