となりのだんな様

元ヤンとマセガキの恋愛事情。


主人公のヒメは高校へ入学したことを境に新しく生まれ変わることを決意する。
それは町内最強と謳われ不良たちに恐れられていたスケ番だった過去の自分との決別。
これまでが普通ではなかったため普通となろうと頑張る彼女には
家庭で決められた許婚がいるのですが相手はまだ小学生。
しかもかなりのおませさん。
文字通り凸凹コンビな二人の甘いようでそうでない日々。


よく高校入学と同時にこれまでの自分から変わろうとすることを高校デビューと言いますが、
何故かヤンキーとしてデビューする用語のようにして使われることが多い中、
逆にヤンキーから更正して普通になろうとする、いわば『逆高校デビュー』。
進学して通う学校は変わっても人の性格などそう簡単に変えられるわけがありません。
口を開けば出るわ出るわの粗暴な口調、割と手が出るくらいの気の短さ。
あくまで普通であろうと振舞おうとするにもすぐに地が出てしまってなかなかの空回りっぷり。
料理しかり、アルバイトしかり、ことごとく失敗ばかり。
それでもめげずに奮闘していく様を見ていると物事をすぐに諦めるのではなくて
根気強くやっていくべきなんだ、そうすればいずれはきっと・・・って気分になれます。
何よりも時折見せるその笑顔が最高なんだ。


許婚の龍之介は小学生ながらセンター試験正解率95%を叩き出すくらいのいわゆる天才。
最初の頃と最後とではかなりキャラクターが変わってきているような気がしますが
根本的にヒメが大好きと言う点だけは一貫してます。
当初は尊大なキャラだったのが後半へ行くにつれて完全にデレデレへと変貌していきます。
そりゃもう会うなり開幕から抱きつくくらいに。
そのあたりのツン成分は途中から登場してきた委員長が引き継いだってところでしょうか。
委員長の場合、尊大と言うよりは物怖じしない性格と言いますか。
龍之介共々ヤンキーにさらわれたときなんて通報ボタンを押して緊急対処員の人たちを呼び出すと
逆に脅しをかけてしまうくらいですから。
と言うか防犯ブザーの類とか現代社会的に生々しいなぁ・・・