S線上のテナ 3巻

S線上のテナ (3) (まんがタイムKRコミックス)

S線上のテナ (3) (まんがタイムKRコミックス)

かくして新展開と言う名の楽曲が始まる。


そろそろ争奪戦の隠れ蓑に隠された動きが本格的に見え始めてきた中、
日常的な物語が終わりを告げ、新たな展開の始まり。
ただの一般人だと思われてた恭介が実は昔に譜面の改竄をされていたとか
調律師の能力に目ざめてしまったりとか何と言うバトルもの的な展開。
凡人だと思っていたのが実はとんでもない何かを秘めていたってぁーやっちゃった・・・
ベタすぎて使い方を間違えると途端に白けてしまう諸刃の剣を出してきた。
この設定を生かすも殺すもこれからの展開次第となってきました。
それはさて置き悪性音符の寄生が本部にバレたことを発端に舞台はフランスへと移り変わり。
海外旅行経験ゼロだった作者が取材旅行をしに実際にフランスへと行ってきただけあって気合いが入ってます。
作品的にもクラシック音楽が似合うだけに本場とも言えるヨーロッパってのがまた世界観とマッチしてるんですわ。
話そのものの展開も気になるけれどこういう建物の情景などにも思わず眼を傾けてしまいます。


病院での音楽セラピストでの一コマでやはり音楽は楽しむものってことを再認識させてくれました。
バイオリンってのもお高いイメージがあるけどもともとは舞踏用の伴奏などに使われる大衆的な楽器で
それをヴィヴァルディがクラシック音楽に用いるものとしての礎を築いたらしいですが。
決して安い楽器ではないけれど値段じゃないよね。
その気になれば音楽の授業で使ってたピアニカでもハーモニカでも縦笛でもいい。
気持ちありきなんだ。


今回の展開にさし当たってメインキャラ化したアルンがとにかくやばい。
世間知らずの天然お嬢っぷり全開ですし何気ない庶民の味に感動して見せる表情が反則的。
頭をなでられてまんざらでもない様子とか
しょっちゅう出てくる『ぬ〜ん』と言った感じのアップも相まって破壊力倍増。
ツンデレ一直線のテナのヒロインとしての立場危うし!?


作中に出てくる女の子の年齢がみんな15〜16で恭介は24。
ロリコンの汚名を返上できるのはまだ数年かかるぞ!