モノノ怪 1巻

モノノ怪 1 (ヤングガンガンコミックス)

モノノ怪 1 (ヤングガンガンコミックス)

見えぬ脅威の姿を拝みたく候。


何から何まで和の世界を突き詰めた和風ファンタジーホラー。
婚礼の儀が行われる当日に突如皆の目の前で花嫁が怪死を遂げたことから始まる騒動。
姿形はわからない、でも確実に存在していて近付いてきている化猫。
人ってのは見えないものに対して恐怖心を抱くものですが
そうした恐怖ってのはあからさまな描写よりも時としてよっぽど恐ろしいものであるなと。
そこかしこに仕掛けた天秤が鳴り響き、存在しているのはわかっても姿はわからない緊張感。
主人公の明らかに他と違う派手な衣装や顔の化粧もこうした独特の世界観を強めてるのですね。


モノノ怪を斬るための刀は未だ抜けず。
抜くためには『形』『真』『理』の全てが揃うことが必要とのことですが
今のところわかっているのは『形』だけ。
化猫たりうるための発端としては買ってきた猫を刀の試し斬りに斬っていたことのようですが
それでもまだ抜いてはいない。
もしかしてそれだけではない別の何かがあるのでしょうか。
斬った本人だけでなく見境なく全てを殺して回る化物にしてしまったまでの何かが。