混沌這い寄り終末の幕開く 『魔法少女プリティ☆ベル』 6巻

魔法少女プリティ☆ベル 6 (BLADE COMICS)

魔法少女プリティ☆ベル 6 (BLADE COMICS)

ミルココから明かされた初代プリティベルの繰り広げた壮絶な戦いと最期。
そんな中、水面下で活動を行っていた混沌がついに活動を開始する・・・
さあやって来ました今最も熱くて規格外の魔法少女ものの最新刊。
初代の頃から続く因縁が今一つに繋がり、
いよいよもって本格的に話が動き始める今回。
着実に貯め続けてきた伏線のダムが開放を始めたことで、
まさに激動の内容となっております。

前半パートの過去編も、後半パートの本編もとにかく大変なことになっていて、
熱さたるや自分の魂に「無慈悲な灼熱(クトゥグア)」が召喚されるが如しです。
当初は厚志さんと言う存在だけの出オチになるかと思っていたら、
気付けば最も続きが楽しみな作品の一つに躍り出てますよ。
かつて小麦ちゃんドクロちゃん大魔法峠の三作品が
邪道魔法少女三部作と呼ばれていたけれども、
そろそろ新たに三大作品が名を連ねてもいい頃だと思うんだ。
その場合、間違いなく本作が筆頭に上がりますね。
残り二つはまどマギとこれゾンあたりでしょうか。
手前勝手に考案してみたけど、やっぱ濃いな最近の魔法少女ものは・・・
何はともあれ、ここまでぶっ飛んだ作品を複数同時進行で進めるバーぴぃ先生やっぱすげぇわ。
さりげなく作中でもう一つの連載作である
天空の扉(こっちも凄まじい作品なので是非)のCMして桜にツッコまれてるし。

まぁ一番凄いのは、おまけ4コマで中高生向け作品にあるまじき
18禁ワードを発言させてしまう遠慮の無さかもしれませんがね。
ミミズ千匹だのかずのこ天井だの乱●パーティって完全にエロワードやん!


世界の破滅を食い止めるために少女が取った選択とは・・・
最初からクライマックスのバトル展開が繰り広げられる過去パート。
未だ年端も行かぬ少女にとって、その戦いまあまりにも壮絶なものでした。
ひたすらにクトゥルフ神話の要素が満載で、
そっちの方面が好きな人にとってはかなりくるものがあるのではないでしょうか。
本作自体、全体を通して黒幕として絶対的悪の存在に
ニャルラトホテプが君臨してることもありますし。
さすが混沌たる存在だけあって、思考もやる事為す事全てが外道すぎる。
登場するや否やいきなり世界を滅ぼしますときたもんだ。
RPGの世界的に言えば、四大魔王よりもよっぽど魔王らしいわ。
そしてその結末が・・・
前回の時点で「絶対に召喚してはならない」存在の筆頭に、
クトゥグアの名前が挙がっていたから、
最終的に召喚して死ぬことになると言う事は想像に難くないのですが、
そこに至るまでの経緯がやべぇ。
完全にバッドエンドだけど、これが最終回かってくらいの熱さですよ。
魔王クラスが侵入できない結界内に形成されたヨグ=ソトースの門。

単身乗り込み勝利するも一度起動した門は止められない。
ならば全てを焼き尽くせばいい。
とは言え、召喚することは自身の死をも意味することによる恐怖と葛藤。
最後の抵抗と精神に揺さぶりをかける混沌。

全てを踏み越え決めた覚悟。
最初から死ぬとわかっていた結末とは言え、あまりにも壮絶でした。
その仇敵が本編でよりにもよって初代の姿で存在してるのが救われねぇ・・・


帰ってきた厚志さんの筋肉無双。
前回はそういう戦闘シーンが全く無かったので、
安心したのが半分、残念だったのが半分だったのですが、
久々にやってくれました。

そりゃミルココならずともどうしてこうなったこの野郎と言いたくなります。
しかし、まだ良識ある年長者として余裕のある部分を見せてくれたのはここまで。
全ての準備段階が完了したのか、海魔族のロボ師団は南軍へと侵攻を開始し、
皆の前に「奴」が姿を現したことで、一気に話は緊迫ムードへと向かい・・・
ええ、奴です。
過去に世界を滅ぼしかけ、現在は当時の敵の姿で名を偽り暗躍していたあいつ。
這い寄りし混沌・ニャルラトホテプ

既に正体が割れた今となっては紛れもない「敵」です。
厚志さんも最初から本気の戦闘体制に入るくらいだからよっぽど。
いきなり内臓破裂するようなボディブローを、
挨拶代わりに「手加減」してぶち込むとかどんだけ・・・

拘束するために四肢破壊も厭わないし、
基本温厚だけど、本気で敵と認識した相手には容赦ないですよね。
たぶん本気出したら普通に人が殺せそう。
今までも逆らったら殺すを暗に語る脅迫とも言える交渉をしたりしたこともありますし。
さすが厚志さん!最初からレベルはMAXだから魔法少女に変身して物理で殴ればいい!
レベル上げはしていないにせよ、「物理で殴ればいい」を地でいってるから困る。
一方で、混沌自身にも、今この場にいない綾香以外にもとんでもない隠し玉があり・・・
初代そのままにプリティベルに変身した・・・だと・・・

おいおい一体どうなるんだよ!
あまりにも大変なことになりすぎて脳汁溢れまくりですわ。
しかしやっぱりエロい。
以前に裸で抱き合ってるシーン(3巻参照)でもエロいと言ったことがあるけど、
今回の方が圧倒的に官能的な気がしてなりません。
ペガサスの舌を服の舌に這わすな!勃ったじゃないか!
偽ヒロインがエロいキャラなのはお約束ですね。